「家事をがんばらなきゃ」と思えば思うほど、まともにできない怠惰な自分を憎んで爪の皮をめくってしまう――。夫を朝送り出した後、15時まで二度寝してしまうズボラ主婦には、実はそんな悩みがあって…。それを解消すべく、掲げた夢は東大受験!? 『ただの主婦が東大目指してみた』(フォレスト出版)は、著者・ただっちが、自らの挑戦を漫画とテキストとともに描いた完全ノンフィクション。普通の主婦が東大生になるために奮闘する姿を描いた、笑いと涙の東大受験奮闘記をお届けします。
※本記事はただっち 著の書籍『ただの主婦が東大目指してみた』(フォレスト出版)から一部抜粋・編集しました。
最初で最後のチャンス 5月某日
たしかに自然妊娠ができるかどうか、まったく予測できないから妊活開始は早いにこしたことない……。あっ……もしかして、部屋にこもってふて寝してた私を見て、こんな考えが浮かんだんじゃない?
「1回受けときゃ、満足するんじゃない? 途中であきらめる可能性だってあるしね」
そうだ、きっとそうだ。ついさっきまで大反対してた人が、突然賛成するだなんて絶対変だもん。
本当はあともう1年欲しいところだけど……。 夫の魂胆がどうであれ、せっかく手に入れたチャンスだ。ここで無理に延長を求めるよりも、手に入れたチャンスを生かし切るほうが得策だろう。本来ならなかったチャンスなんだから。うん、私はこのチャンスを絶対に活かしきる! 決めた!
「夫くん、譲歩してくれてありがとう! 今年精いっぱいがんばってみるよ」
「うん、オレも応援してるね」
ふふ、夫ったら、私が1回で合格したらどんな顔するのかな。きっとビビり倒すだろうな。
さぁ。明日はさっそく過去問を解いて、自分の弱点を分析して、計画づくりをはじめよう! 夢の実現への第一歩だ!
配信: 毎日が発見ネット