高齢者に接する際のポイント4選! コミュニケーションをスムーズにする方法を解説

高齢者に接する際のポイント4選! コミュニケーションをスムーズにする方法を解説

介護をしている人の中には、「何回も同じことを言っているのに理解してもらえない」「会話が噛み合わない」などという悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。高齢者とコミュニケーションは、介護を円滑におこなう上でとても重要になってきます。そこで今回は、介護福祉士の若井さんに「高齢者とのコミュニケーションで重要なこと」を伺いました。

≫「高齢者が低栄養になりやすい」のはなぜなのか 原因と対策を介護福祉士に聞く

監修介護福祉士:
若井 由加(介護福祉士)

名古屋市の老人保健施設で5年の実務経験後、介護福祉士資格取得。老人保健施設以外の施設介護を経験するため、有料老人ホームへ転職。15年間有料老人ホームで管理職を経験後、現在は家族の経営する会社で地域の在宅支援センターと連携しながら、地域の高齢者サポート活動をおこなう。

編集部

高齢者と接するときに、正しい接し方について教えてください。

若井さん

答えは一つではありません。例えば耳の聞こえない人に、丁寧な言葉使いで話しかけることは正解ではありませんし、話せない高齢者に一方的にただ話しかけることも正解ではありません。人それぞれに個性があるので、人の数だけあると言った方がいいと思います。高齢者本人の話しやすい環境(場所や姿勢)やタイミングで、高齢者本人にあったコミュニケーション方法で接することが、正しい接し方です。

編集部

具体的には、どのようなことを意識するといいのですか?

若井さん

高齢者と接するときの基本的な方法は下記の通りです。

無理に笑顔を作らず、口角を少し上げてゆっくりとした動作で接する

耳の近くで話しができるように、高齢者の隣に位置する

高齢者と同じ目の高さでコミュニケーションをする

低く、大きめの声でゆっくりと話す

高齢者は高音が聞こえにくく、突然の変化に適応しにくくなります。人が老いていく過程で誰もがそうなることを考えた上で接するようにしましょう。高齢者施設では、新入社員の最初に指導されるほど基本的な接し方になります。

編集部

コミュニケーションをスムーズにするポイントはありますか?

若井さん

スムーズにしたい気持ちはわかります。ですが、「スムーズでなくても良い」という気持ちで接することが大切です。話しが苦手な人がいることは、高齢者も同様です。高齢の方が話しやすいようにするという意味でのスムーズであれば、今の季節やお天気、ニュースの話しなどは普通の世間話ですので自然にできて、高齢者も身構えなくていいですね。

編集部

この方法は、認知症の方にも有効なのでしょうか?

若井さん

どのような高齢者でも有効です。認知症の方も同様です。よく「どうせ言ったってわからない」と言われる方がいらっしゃいますが、認知症の方と20年接してきましたが、皆さんわかっていらっしゃいました。

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