人気アーティストと考える「洒落顔」の正解【笹本恭平さん編】vol.1
ファッション同様にビューティも、雑誌「オトナミューズ」が創刊から掲げてきたのは、“シンプルだけど洒落てるメイク”。10年経ってもそのテーマは不滅ですが、シンプルの定義や何がおしゃれ感を作るのかは、変化しているはずです。そこで笹本恭平さんとAIKO ONOさんに、2024年流の「大人の洒落顔」を提案してもらいました。
笹本さん流の洒落顔は
“ネオコンサバ”が正解
クリーンで王道ーそんなコンサバテイストにトレンドを巧みに溶け込ませるのが笹本さん流。品格を生むベース作りから、流行りの取り入れ方まで心得ておきたい6つのキーを公開。
【ルール1】
色よりも質感!アイシャドウ選びがメイク鮮度を左右する
「まぶたにまず塗るのはパーリーなものがいい。ツヤッとした質感を加えるだけで大人のくすみが払えるうえ、顔立ちに品のよさやフレッシュなイメージをもたらせます。今シーズンはごくシアーな輝きのシャドウがたくさん出ている。新作を選べば大胆に使ってもトゥーマッチになる心配もありません」
【ルール2】
眉&まつ毛は目ヂカラ調整のためのフレーム
「マスカラを根元にたくさん塗ったり、眉の下線をしっかり描くとそれだけで目元の引き締め役に。ただ、アイメイクと眉が両方濃いと今どきの服とバランスを取りにくくなるので、どちらか一方は引き算を。今季は少し目を盛るのが気分なので、眉は薄めにしたり隙間を作ることが多いです」
【ルール3】
血色感はチークのサンドイッチ使いで仕込む
「チークは大人の顔に生気をもたらす必需品。最近は鼻に少しかかるくらい横に広く、血色カラーのクリームチークを入れるのが気分です。お粉をはたいた後、さらに同系色のパウダーチークをレイヤードすると立体感が出てより自然な仕上がりに」
シャツ¥24,200(リノ/グッドスタンディング)
【ルール4】
頭皮マッサージ&スキンケアからベース作りは始まっている
「最初に頭皮と肌を整えておくとメイクのノリが変わるし、少しのファンデでキレイに仕上がるので厚塗り防止にも。まずは頭皮マッサージを。グーにした手で円を描くように頭をほぐすだけで血色がよくなり、顔もきゅっと上がります。その後はこれ以上入らないくらいたっぷりと化粧水を浸透させて。このひと手間でシワや毛穴も目立たなくなります」
【ルール5】
肌作りに“引き算”は御法度!
「今のファンデはすごく優秀で1点でもキレイに仕上げられますが、よりナチュラルで生き生きとしたムードを作るなら、数アイテムをちょっとずつ重ねるほうがいい。ファンデだけに頼らず、ベース・コンシーラー・パウダー・ハイライターも味方につけて。塗り重ねることでメイクの持ちも断然よくなりますし、何より肌のクオリティが上がります」
【ルール6】
リップはボカして徹底的に“なじませる”ほうがおしゃれ
「ボカしテクを特に駆使したいのが口元。輪郭をブラシや指でボカすだけでやり過ぎ感が払拭され、どんなリップカラーも自然でセンシュアルな発色に見せられます。近ごろはオーバーリップが流行っていますが、輪郭をきっちり取るとメイク感が強く出てしまいやすいので、今まで以上にラインを曖昧にするひと手間が必須だと感じています」
笹本恭平さん
ヘア&メイクアップアーティスト。ファッション誌やビューティ誌などで、その人自身や服にさらりとなじむヘアメイクを提案。エッジとコンサバ感を絶妙に同居させた、独自のテイストが評判に。著書に『コンサバメイク革命』(講談社)がある。
photograph:YUYA SHIMAHARA[UM](model), KAZUTERU TAKAHASHI[KONDO STUDIO](still) styling:AKIKO KIZU hair & make-up:KYOHEI SASAMOTO model:YOUN-A text:CHIHIRO HORIE
otona MUSE 2024年5月号より
配信: オトナミューズウェブ
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