みなさんは朝食に何を食べていますか? おそらく、多くの人が「パン」か「白米」と答えると思います。「パン派」「ご飯派」などと言われることもありますが、栄養面で比べた場合、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。管理栄養士の成松さんに伺いました。
※この記事はMedical DOCにて【「朝食はパン派」の人に不足しがちな栄養素とは一緒に食べるといい食材を管理栄養士に聞く】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
≫ 『朝食の味噌汁』体温を上げるメリットは? 味噌に含まれる“アミノ酸”もカギ【管理栄養士解説】
監修管理栄養士:
成松 由佳(管理栄養士)
大学院修士課程修了後、製薬会社での勤務を経て、健診専門クリニックでの特定保健指導に従事。フリーランスとしてもパーソナル栄養相談やコラム執筆、レシピ開発、ラジオ出演など幅広く活動。食事に悩む時間や精神的なストレスを減らし、前向きに過ごせる土台を食で作れるようサポートしている。
編集部
パンに含まれている主な栄養素は何ですか?
成松さん
パンといってもさまざまな種類がありますが、ここでは代表的なパンとして、食パンを取り上げます。食パンに最も多く含まれるのは糖質です。また、たんぱく質や脂質も多く含まれていますね。
編集部
朝食というと「パン派」と「ご飯派」が多いと思うのですが、パンとご飯の栄養の違いを教えてください。
成松さん
食パンとご飯をそれぞれ1食分の目安量で比較すると、カロリーはパンとご飯で同じくらいです。ご飯に比べて、パンにはたんぱく質と脂質がやや多く糖質は少なめです。特にクロワッサンやデニッシュなどの生地にはバターが多く含まれているため、特に脂質が多く、カロリーも高くなっています。
編集部
そのほか、どのような栄養素が含まれていますか?
成松さん
カルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル類がわずかに含まれます。また、小麦に含まれているビタミンB1やビタミンB2などのビタミン類も少量とれます。ただし、1日あたりの必要量から考えると、ご飯と比べて栄養素の含量に大きな差はないといえます。
食品成分
食パン
8枚切り2枚
(90g)
白飯
茶碗1杯
(150g)
エネルギー
223kcal
234kcal
たんぱく質
6.7g
3.0g
脂質
3.3g
0.3g
糖質
39.7g
54.2g
カルシウム
20mg
5mg
マグネシウム
16mg
11mg
鉄
0.5mg
0.2mg
亜鉛
0.5mg
0.9mg
ビタミンB1
0.06mg
0.03mg
ビタミンB2
0.05mg
0.02mg
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
配信: Medical DOC
関連記事: