大腸がんと飲酒の関係性とは?Medical DOC監修医が大腸がんと飲酒・喫煙との関係性・なりやすい人の特徴・原因・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。
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監修医師:
齋藤 雄佑(医師)
日本大学医学部を卒業。消化器外科を専門とし、現在は一般外科、消化管内視鏡検査、生活習慣病を中心に診療を行っている。現在は岩切病院、高砂内科・消化器科クリニックに勤務。
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。
「大腸がん」とは?
大腸がんは2019年のがん統計で罹患数が1位で、男女別にみても男性と女性でそれぞれ2位と多く、特に最近の罹患数の増加が著しい疾患です。大腸がんは、大腸(結腸・直腸)に発生するがんで、腺腫という良性のポリープががん化するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。
大腸がんと飲酒の関係性
ここでは飲酒による大腸がん発症のメカニズムや飲酒量に着目して説明します。
飲酒をすると大腸がんを発症しやすくなるのはどうして?
飲酒が大腸がんを引き起こすメカニズムははっきりしているわけではありませんが、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドには発がん性があることがわかっています。また、アルコールやアセトアルデヒドが葉酸の働きを阻害することで、大腸の粘膜で発がんに関わる遺伝子に働きかけている可能性が示唆されています。
飲酒の許容量はどれくらい?
厚生労働省が示す「健康日本21」では日本人の適度な飲酒量として「1日平均純アルコールで約20g程度」としています。純アルコール換算を加味した、適量のお酒の量を計算する方法を示します。2500÷お酒のアルコール度数(%)=適正な飲酒量(ml)です。例えばアルコール度数が5%のビールであれば500ml、15%の日本酒であれば180ml(1合)、25%の焼酎であれば100mlが1日の適量です。アルコール度数が高いお酒を飲む場合は量を抑える必要があります。特に女性は少ない飲酒量でもリスクが上がるので男性よりも、更にお酒の量を減らすことが勧められます。
配信: Medical DOC