歯の痛み・腫れがあるときにやってはいけないこと症状が治まっても油断は禁物、早めの受診を
編集部
歯が痛いとき・歯ぐきが腫れているときに、やってはいけないことは何ですか？
古田先生
気になるからといって、痛みや腫れのある部分を指や舌で触れないようにしてください。また、腫れている部分を自分で潰して膿をだす方もいらっしゃいますが、このような行為も控えましょう。患部を刺激するとかえって症状が悪化し、痛みや腫れが強くなる可能性があります。
編集部
まずは「患部を安静にすること」が肝心なのですね。そのほかに、痛みや腫れがある時の注意点はありますか？
古田先生
激しい運動や飲酒、熱いお風呂などで血流が良くなると、痛みや腫れが増大します。したがって、痛みや腫れのある間はこのような血の巡りが良くなるような行為は控えるようにしてください。
編集部
先にご紹介いただいた対処法で痛みや腫れが引いた場合でも、歯科医院を受診したほうがいいのでしょうか？
古田先生
時間を置かずに受診するようにしてください。多くの方は痛みや腫れが治まると受診しなくなりますが、何もせずにそのまま放置すると、今よりもさらに病状が悪化して手遅れになってしまう可能性があります。腫れは命にかかわることもありますので甘く見ずに、検査とメンテナンスを兼ねて、ぜひ一度受診していただきたいと思います。
編集部
最後に、読者へメッセージをお願いします。
古田先生
急な歯の痛みや腫れに襲われると冷静になれないことも多いのですが、まずは一旦落ち着いて受診した歯科医院に連絡し、早めに診てもらうことをおすすめします。また、このような不測の事態に備えて、歯科医としっかりコミュニケーションをとっておくことも大切です。いざというときに頼りになるかかりつけ歯科医を、ぜひ見つけていただければと思います。
編集部まとめ
急な痛みや腫れですぐに歯科を受診できない場合は、患部を清潔に保ち、市販の痛み止めを服用したり患部を冷やしたりすることで症状を和らげることができます。歯科治療後の痛み・腫れについては担当医の指示に従い、処方薬を服用して様子をみるか、それでも心配な場合は躊躇せずに担当医に問い合わせましょう。ただし、これらはあくまで一時的な応急処置に過ぎず、病気を治すものではありません。症状が改善してもできるだけ早めに受診し、詳しい検査を受けましょう。
配信： Medical DOC