●「防犯カメラに犯行の映像あるが、それでも警察に行きません」
最近、Bさんの店のセルフレジで「カゴ一杯の商品を半分もレジを通さず万引きする人」がいたという。
店全体で警戒していたものの、店側が犯行に気づかないないうちに、その人は店を後にしてしまったそうだ。
「これも防犯カメラの映像がガッツリ残ってますが、警察に訴えたりしてません。とりあえず、本人と話したいのと、警察に行くと何時間も拘束されるためです」
こうしたことを踏まえれば、「コーヒー窃盗」を見つけたコンビニが警察に届けるのは、「金額の問題や、犯罪だからと言うことより、窃盗された悔しさというか、感情的なもの」が理由なのではないかとBさんは推理する。
さらに、「人手不足が深刻で、どんどんセルフ化が進むので、こういう事案が増える」との危惧を持っているという。
●小さなサイズのカップに大きなサイズの分量が入ってしまうのが「一番の問題」
AさんとBさんの2人には、他にも共通する意見があった。
コンビニ本部には、犯罪行為のできない仕組みを作ってほしいという考えだ。
「被害に遭うのも、トラブル対応のコストを払うのも加盟店なので、本部もそういうことができない仕組みを作ってほしいと私自身も思います」(Aさん)
「そもそもSサイズのカップにMサイズの量が入るのが一番の問題だと思います。レシートにQRコードなどを印字して、それを読み込むと自動で注がれるなどもできるかと思いますが、カップを変更するのは、見映えの問題もあるかと思いますし、レシートに印字はコストがかかりすぎて無理かもしれません」(Bさん)
「何も対策をしない販売者にも責任はあるかと思うので、販売側は『万引きされないように』、お客さま側は『万引きしないように』、お互いが努めることが大切ではないでしょうか。
販売してる側として、警察に訴えたくなるのはすごくわかります。ただ、もし、注意もせずにいきなり訴えたのだとしたら、少しやり過ぎなのでは?とも思います。
ただ、この記事の方(編集部注:元公務員の男性)は、自分でも仰ってますが、『やった側』がそれを言ってはいけません」(Bさん)
先のAさんも「コーヒーは金額的に安いから店側のせいにしたくなるのかもしれませんが、罰せられると知っていれば(やらなかった)とか、それを自分の子どもの前でもできますか」と厳しく断罪した。
配信: 弁護士ドットコム