疲れたときや集中力がきれそうなとき、「チョコレート」を食べるという方も少なくないと思います。「チョコレートを食べると勉強がはかどる」とよく言われますが、なぜ勉強に効果的なのかご存知しょうか。今回は、管理栄養士の三樹さんにチョコレートの効果について伺いました。
※この記事はMedical DOCにて【チョコレートが勉強にもたらす3つの効果を管理栄養士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
≫ 「チョコは“便秘改善”に良い!」医師に聞く、チョコの種類・量・効果の理由
監修管理栄養士:
三樹 彩夏(管理栄養士)
「健康的な生活が普通になるように」をモットーに活動する管理栄養士。東京農業大学を卒業し、内科・小児科に勤務後フリーランスに転身。オンラインでの栄養指導・ライター・プロテインの監修・講師・カフェのスタッフと幅広く活動中。コーチングを意識したカウンセリング、相手の生活に寄り添ったアドバイスで800人以上のダイエットをサポート。現在は習慣化にコミットしたチームで行うダイエットプログラム「チームダイエット」を主催している。
編集部
チョコレートが勉強に効果的と聞きますが、本当なのでしょうか?
三樹さん
本当です。チョコレートは①脳の活性化、②集中力・記憶力の向上、③疲労回復の効果が期待できます。チョコレートが勉強に及ぼす影響を調べた研究では、3時間の演習時にチョコレートを食べたグループは、何も食べないまたは砂糖菓子を食べたグループと比べて集中力が持続し、さらに疲労感が抑えられていたという結果が出ました。
編集部
どうしてチョコレートに集中力を上げるといった効果があるのでしょうか?
三樹さん
チョコレートの主原料であるカカオに、勉強の効率化に適した成分が複数含まれているからです。例えばカカオポリフェノールには脳の血流量を増やす働きがあります。血流がよくなることで脳の活性化、認知機能や記憶力がアップします。
編集部
カカオの成分が重要なのですね。ほかにはどのような成分が含まれているのですか?
三樹さん
苦み成分のテオブロミンは集中力を向上させる働きがあります。テオブロミンはカフェインと似た構造をしており、精神を安定させる「セロトニン」というホルモンを増やすことでイライラや精神的疲労を抑えてくれます。また、チョコレートの甘さであるブドウ糖は、脳にとって唯一のエネルギー源で疲労回復に作用します。疲れた時に甘いものが欲しくなるのは、脳がエネルギーを求めている現れです。
編集部
最近ではGABAが配合されたチョコレートも売っていますね。
三樹さん
そうですね、GABAはアミノ酸の1種です。ストレスや興奮を抑えリラックスさせる作用があります。リラックスすると勉強に集中できないというイメージがあるかもしれませんが、神経の高ぶりを抑えることは集中力アップに大事なことです。
配信: Medical DOC
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