「逆流性食道炎と食道がんの違い」はご存知ですか?見分け方や症状も解説!

「逆流性食道炎と食道がんの違い」はご存知ですか?見分け方や症状も解説!

食道で発症する主な病気として、逆流性食道炎と食道がんが挙げられます。

炎症とがんは明らかに違う病気であると理解はしていても、実際に逆流性食道炎と食道がんにどのような違いがあるのか疑問を持たれる方もいるでしょう。

そこで本記事では、逆流性食道炎と食道がんの違いを詳しく説明します。また、それぞれの病気の検査も紹介します。

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監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

逆流性食道炎とは?

逆流性食道炎は、胃の中にある食べ物や胃酸が食道へ逆流し、その影響で食道粘膜に炎症が生じる病気です。胃の内容物が逆流すると炎症が生じる理由は胃酸です。食道の粘膜は胃酸に弱く、逆流が頻繁に起きると炎症が生じます。
胃に送り込まれた内容物が逆流する原因は、下部食道括約筋の緩みです。下部食道括約筋は食道と胃の間にあり、通常は胃の内容物が逆流しないよう胃の入口を締め、食べ物が通過するときには開く働きをする筋肉です。
高脂肪な食生活に偏っていたり、加齢の影響で下部食道括約筋が緩んでしまったりすると、逆流性食道炎が発症しやすくなります。

食道がんとは?

食道がんは食道の粘膜にがん細胞が発生し罹患する病気です。食道の粘膜は扁平上皮でおおわれており、一部食道・胃接合部近傍の腺上皮という種類が存在します。
日本での食道がんは、扁平上皮に発生したがんが大半を占めます。食道がんは中高年男性の発症率が高いです。食道がんは患者さんの病期や症状によって異なりますが、一般的にがんが進行すると治療が難しくなり生存率も低くなりやすいです。治療では、早期発見が重要視されています。

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