「乳がんのステージ2」の症状・治療法はご存知ですか?医師が監修!

「乳がんのステージ2」の症状・治療法はご存知ですか?医師が監修!

乳がんのステージ2では、がん細胞の広がりや転移はあまりみられず、早期で適切な治療を受けることで十分に治癒する可能性がある段階です。

乳がんのステージ2にはどのような症状があり、治療法にはどのようなものがあるのでしょうか。

この記事では、乳がんステージ2の分類・主な症状・治療法のほか、早期発見の方法も紹介しますので、気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

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監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

乳がんステージ2の分類

乳がんのステージ2は、しこりの大きさやリンパ節への転移の有無などによりIIAとIIBに分類されます。それぞれのステージにおける乳房の状態は以下のとおりです。

ステージIIA

ステージIIAと診断されるのは、

しこりの大きさが2~5cm以下でリンパ節の転移がない

しこりの大きさが2cm以下でリンパ節への転移がわずかな範囲である

場合とされています。

ステージIIB

ステージIIBは、

しこりの大きさが5cm以上でリンパ節への転移がない

しこりの大きさは2~5cmでリンパ節への転移が複数見られる

という状態です。ステージIIAよりもがんが進行し、リンパ節へ広がり始めている点でステージIIAと区別されます。

乳がんステージ2でみられる症状

自分で確認できる乳がんステージ2の症状には、次のようなものがあります。

しこり

乳がんの初期症状としてよくみられる乳房のしこりは、触るとあまり動かずにコリコリと硬く感じます。ステージ2ではしこりはまだ小さいですが、気付いた場合はできるだけ早く病院へ行きましょう。

皮膚の変化

乳がんが進行すると、乳房の皮膚が赤くなったり変色したりする場合があります。これは、炎症性乳がんという乳がんの一種によくみられる症状です。乳頭周囲の変色もステージ2の症状です。がんの腫瘍が皮膚を引っ張ることで乳房の色が変化する場合もあります。

乳頭からの分泌物

乳頭からの分泌物が通常の透明なものではなく、出血や茶褐色の分泌物が出たり、異常なにおいを感じたりすることがあります。

乳房の形の変化

ステージ2では乳房の形の大きな変化が見られることはあまりありません。しかし、場合によっては乳房が張る・皮膚が引き裂かれるようなしわができるなどの症状が表れることがあります。

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