年の差があるきょうだいでは、ケンカが少ないうえ、上の子が下の子の面倒を見てくれるなど、親にとっては楽な面がたくさんある。
でも、逆に、きょうだいの年の差があることで大変なことは、どんなことだろうか。教育カウンセラーの庭田真理子さんは言う。
「年の差があることで大変なのは、育児事情がいろいろ変わってくるため、育児の経験値があまり生かせないこと。また、5歳くらい離れると、周りのママ友が若いので、体力的にもノリ的にもキツイところはありますよ」(庭田さん 以下同)
また、幼稚園・保育園や学校に行くと、経験者であると思われ、役員を押し付けられることもあるそう。小学校などで同じ学校にきょうだいが複数在籍している場合には、PTAの仕事も一人分で済むケースが多いが、年齢差があると、免除がなく、全員分やらなければいけないということもある。
「『上に大きい子がいる』と知ると、周りから勝手にベテランママ扱いされちゃうんですよね。一人ひとり全然違うのに」
●下の子は周りのママ友からかわいがられ、人慣れすることも
また、上の子の学校行事やPTAなどにも、下の子を連れて行かないといけないという面倒くささはあるが…。
「ただ、年の差があると、周りのママ友にみんな小さい子がいないから、赤ちゃんが珍しくてかわいがってもらえるんですよ。『かわいい~♪』『触りたい~』などと言われて、ママたちの間でぐるっと一回り抱っこされたり。久しぶりに赤ちゃんを抱くと気持ち良いし、懐かしいということで、周りにはすごくかわいがられることがありますね」
2~3歳差きょうだいの場合、周りもそれぞれ自分の子でいっぱいいっぱいであるだけに、このように周り中からチヤホヤされるということはない。加えて、あちこちに連れ出される下の子は、場慣れ、人慣れするというメリットもある。
では、経済的な面では?
「年の差きょうだいの場合、受験・進学が重ならないから、一気にドカンとお金がかからない楽さがあります。半面、子育てが長いから、いつまでもお金がかかり続けます。どちらがいいかは個人や夫婦、家庭の考え方次第ですね」
年の差きょうだいの場合、子育て期間が長いために、経済的負担が長く続くことや、体力的なキツさはある。しかし、上の子が親を助けてくれたり、きょうだい仲が良かったりすることもあるので、親にとっては楽な面のほうが多いのかも。
(田幸和歌子+ノオト)