水筒を使う時は絶対やめて! 医療局の注意喚起に「初めて知った」「広まるべき」

水筒を使う時は絶対やめて! 医療局の注意喚起に「初めて知った」「広まるべき」

時には命に関わることもある、恐ろしい熱中症。

健康を保つには、夏はもちろんのこと、室内にいる時も意識をして定期的に水分を摂取する必要があります。

愛用の水筒を用意し、外出をする際に必ず持ち歩いている人は少なくないでしょう。

中毒症状につながる『水筒のNG』に注意喚起

東京都保健医療局は、事故や事件を防ぐべく、ウェブサイト上でさまざまな情報を発信しています。

よく寄せられる質問を集めた『食品安全FAQ』のページでは、特に夏においては必需品といえる、水筒に関する情報も。

熱中症対策として便利な水筒ですが、使い方を誤ると思わぬ事故につながってしまう可能性もあるのだそうです。

※写真はイメージ

それは、誤った使い方や劣化による、金属の中毒事例。

水筒などの金属製の容器は、表面に傷が付くほか、酸性飲料を長時間保管するなどの原因で劣化すると、内面の金属成分が溶け出してしまうのだとか。

同局は、金属製の容器による中毒について、このように説明をしています。

金属製の容器で中毒ってどういうこと?

・アルミニウムや銅、鉄など、金属で作られた容器や調理器具は、酸性の食品に接触すると金属が溶け出すことがあります。

・通常、短時間では、溶け出す金属の量はごく微量です。また、容器や調理器具の内側をコーティングして金属と食品が直接接触しないようにする等、金属が過剰に溶け出すことがないように様々な工夫がなされています。

・しかし、容器や調理器具に傷が付いていたり、酸性飲料を長時間保管するなどの誤った方法で使用したりすると、金属成分が食品や飲み物中に過剰に溶け出し、思わぬ事故につながることがあります。特に、銅は多量に摂取すると中毒を起こす可能性があります。

東京都保健医療局 ーより引用

水筒は一般的に金属でできています。中身の温度を保ち、サビを防ぐため、内面は主成分が金属であるステンレス製になっているケースがほとんどです。

販売されている水筒は、もちろん各企業によってしっかりとコーティングが施されています。しかし、なんらかの理由で表面が傷付いたり、使用限度を超えて劣化したりすると、金属が溶ける恐れがあるのです。

頭痛やめまい、吐き気といった、食中毒に似た症状を引き起こす、金属中毒。事故を防ぐため、同局はこのように注意を呼びかけています。

どのようなことに気をつければいいの?

・容器や飲み物の説明書や注意書きをよく確認し、酸性度の高い飲み物や食べ物を金属製の容器に長時間保管しないようにしましょう。もし長時間保管した場合は、通常と異なる味や色になっていないか、よく確かめましょう。

・容器の内部にサビや傷がないか、よく確認しましょう。サビや傷があると、本来食品や飲み物が触れない部分が露出して、そこから金属成分が溶け出すことがあります。特に、落としたりぶつけたりした場合、外見上異常がないように見えても破損していることがありますので、 使用する前によく確認しましょう。

・古くなった容器は、劣化により内部が破損していることがあります。 思わぬ事故を防ぐためにも、定期的に新しいものに交換しましょう。

東京都保健医療局 ーより引用

事故を防ぐには、『内面に目立った傷が付いていないかを確認』『酸性のものを長時間入れない』『使用限度を超えて使い続けない』という3点が重要。

なお、ここでいう『酸性のもの』は、スポーツドリンクや炭酸飲料、乳酸菌飲料、果汁飲料などが該当します。これらは対応している水筒を使用するか、長時間の使用を避けた上で、しっかりと洗ってケアをしましょう。

エコや節約の観点から、「できるだけ物は長く、大切に使いたい」と思っている人は多いはず。

しかし、使用限度を過ぎた状態で使い続けていると、こういった事故につながりかねません。傷や汚れが目立つようになってきたら、買い替え時といえるでしょう。

水筒による金属中毒は、これまで全国で何度も被害が報告されており、各自治体も注意喚起を行ってきました。

それでも被害が絶えないということは、まだこの情報があまり広まっていないということ。水筒を使う上で、熱中症だけでなく金属中毒にも気を付けたいですね。

 

[文・構成/grape編集部]

出典 東京都保健医療局

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