おむつ用のゴミ箱は必要?メリットとは
おむつ用のゴミ箱は必須ではありませんが、1日に何回もおむつを取り替える場合や、ゴミの腐敗が進みやすい夏場は、普通のゴミ箱では不十分の可能性があります。おむつ用ゴミ箱を導入するメリットを考えてみましょう。
夏場もニオイが気にならない
おむつ用のゴミ箱には様々な種類がありますが、共通しているのは、蓋つきで密閉性が高いという点です。
ミルクや離乳食だけの赤ちゃんといえども排泄物の臭いは強く、普通のゴミ箱に捨てると臭いが部屋中に充満します。
「ビニール袋を二重にすれば問題ない」と考える人もいますが、梅雨や夏場は蓋を開けるたびにモワッとした臭いが広がり、時間が経つほどに臭いがきつくなるのが実情です。
おむつ用のゴミ箱を使えば臭いがなくなるわけではありません。ただ、通常のゴミ箱よりも消臭力や密閉性が高く、夏場でも臭いが気にならなくなるでしょう。
虫の発生を予防
おむつ用ゴミ箱に変えるだけで、虫の発生が効果的に予防できます。とりわけ『ハエ』は、体に寄生虫やウィルスを付着させており、小さな子どもがいる家庭では注意が必要です。
『ショウジョウバエ』は台所でもっともよく見かけるコバエの一種で、腐敗した物を好みます。産卵から10日で羽化するため、放置しておくと大量発生してしまう可能性もあります。
『ノミバエ』もゴミ箱に集まりやすいコバエで、ヘドロ・トイレ・台所の排水口など家中のあらゆる場所から発生します。
ゴミ箱に排泄物が付着したおむつを放置しておくと、内側に卵を産みつけられることがあります。ウジが湧きやすい夏場はおむつ用ゴミ箱があると便利でしょう。
おむつ用ゴミ箱の種類と選び方
おむつ用ゴミ箱とひと口にいっても、種類や容量は様々です。1日に捨てるおむつの量もゴミ捨ての回数も家庭によって異なるため、各家庭の育児スタイルに合ったものを選びましょう。
カートリッジ型のメリットとデメリット
おむつ用ゴミ箱は『カートリッジが必要なもの』と『不要なもの』に大別できます。カートリッジとは、特定のゴミ箱にしか対応しない専用の袋のことです。
カートリッジは通常のゴミ袋よりも値段が高く、購入できる場所が決まっているのがデメリットです。カートリッジ代だけで月に数千円かかり、使用頻度が多い場合はコストがかさんでしまうでしょう。
一方、カートリッジ型のゴミ箱は密閉性が高く、不快に感じるほどの臭い漏れがありません。赤ちゃんが万が一ゴミ箱を倒しても中身が散乱する心配がないでしょう。
カートリッジ自体に消臭・抗菌コートが施されているタイプは、衛生面でも高く評価されています。
密閉性が高いものを選ぶ
おむつの臭いや虫の発生を防ぐには、密閉性が高いゴミ箱を選ぶ必要があります。
カートリッジ型は密閉性の高さがウリですが、カートリッジ不要のおむつ用ゴミ箱のなかにも、きちんと蓋が閉まるものが多く存在します。
たとえば、蓋と本体の構造がパッキンになっているものや、蓋にロックが付いているものは臭いが漏れにくいです。内蓋が内バケツに隙間なく密着するタイプも臭いをしっかりシャットアウトしてくれます。
カートリッジ型のゴミ箱で、使用済みのおむつを捻って包み込むタイプは、蓋を開けたときのモワッとした臭いに悩まされません。
容量で選ぶ
おむつの消費量は赤ちゃんの月齢によって変わり、成長に比例して少なくなっていきます。
1日のおむつの目安は新生児が10~15回、生後3カ月で8~10回ほどと言われていますが、生まれたばかりのころは1時間おきにおむつを替えていたというママもいるほどです。
1日に15回以上おむつ替えをする場合、ゴミ箱がすぐにいっぱいになってしまいます。ゴミ収集に毎日出せないことも考慮し、容量には余裕があったほうがよいでしょう。
おむつ用ゴミ箱は15lと20lの2種類が主流です。15lは20~25枚、20lは30枚前後のおむつが入ります。
捨てやすさで選ぶ
密閉性の高いゴミ箱のなかには、蓋の構造が複雑で開閉が容易でないものがあります。「汚れたおむつは早く捨てたい」「ゴミ箱の蓋や本体に触りたくない」というのがママの本音ではないでしょうか?
脚で踏んで開閉する『ペタル式のゴミ箱』は、赤ちゃんを抱っこしたままでも楽にゴミが捨てられます。
蓋のくぼみにおむつを入れ、取っ手を片手で回転させるだけでおむつがなかに落ちるタイプも、手が汚れず使いやすいでしょう。
逆に、小さな内蓋が付いているタイプは、溜まったおむつを奥に押し込むときに蓋に手が引っかかるのがデメリットです
防臭に特化したカートリッジタイプ
カートリッジタイムは値が張りますが、防臭効果は抜群です。密閉性が高く、使い勝手のよいアイテムを選びましょう。
Amazon:コンビ「ポイテック アドバンス」
コンビ 紙おむつ処理ポット 強力防臭抗菌 おむつポット ポイテック アドバンス ジェントピンク カセット1個付 (ポイテック アドバンス用カセット専用 ※旧型ポイテックカセット使用不可)
消臭にとことんこだわるママにおすすめなのが『コンビ』の『ポイテック アドバンス』です。おむつ1個1個をねじって包み込むため、蓋を開けたときの悪臭が気になりません。
使い方は簡単で、くるっと丸めたおむつを直接ゴミ箱の口に入れ、回転レバーを回すだけです。
おむつを包む袋にはコンビが独自開発した『99%抗菌フィルム』が採用されているため、菌が増殖しやすい夏は特に重宝するでしょう。
191×191mmのコンパクトタイプで、Lサイズのおむつが約30枚入ります。蓋裏に突起棒が付いており、おむつを手で奥に押し込まずに済むのもうれしいポイントです。
コンビ『スマートポイ』はシンプル機能
コンビ Combi 紙おむつ処理ポット 5層防臭おむつポット スマートポイ シャトルーズグリーン おむつ約180枚分たっぷり処理
コンビの『スマートポイ』は「お得に臭い対策がしたい」というママの期待に応えるアイテムです。
カートリッジタイプのゴミ箱は価格が高めですが、本製品は1900円(税別)というリーズナブルさで、1個のスペアカセットで約180枚のおむつが処理できます。
おむつを捨てるときは蓋の内側のシャッター下に押し込み、フタを閉めるだけです。シンプルでわかりやすい機能なのでパパでも簡単に使いこなせるでしょう。
悪臭を強力にシャットアウトする5層抗菌フィルムが使われており、寝室やリビングに設置しても臭いが広がりにくい特徴があります。
アップリカ「ニオイポイ」
アップリカ (Aprica) 強力消臭 おむつ ごみ箱 ニオイポイ(NIOI-POI) ペールブルー カセット1個付 2022668
『ニオイポイ』は消臭に特化したワンタッチタイプのゴミ箱です。専用のカセットフィルムには、強力消臭成分『ケスクリーンα』が配合されており、うんちの臭いを強力に消臭します。
ゴミが溜まったら、なかのフィルムを結んでそのまま捨てるだけなので、最初から最後まで手が汚れません。
218×364×490mmのコンパクト設計ながら、1個のカセットにつき約30枚のおむつが処理できます。ペールブルーやグレージュなどの穏やかなカラーはリビングや寝室のインテリアに違和感なく馴染むでしょう。
経済的なカートリッジ不要タイプ
専用カートリッジが不要なゴミ箱には、基本的にどんなビニール袋でもセットできます。経済的で臭いが漏れにくいアイテムをピックアップして紹介します。
ピジョン「ステール」
ピジョン Pigeon ステール Suteru (専用カセット不要) ストロング密封構造でニオイを強力ブロック
『ステール』は臭いが漏れにくい特殊な構造です。通常のゴミ箱は蓋を開けると中身が見えますが、ステールはゴミが外に露出しない仕組みになっています。
使用済みのおむつを投入口に入れレバーを回すとバケツ部分が1回転して、おむつが下に落ちていきます。ゴミ箱のなかにおむつを押し込んだり、蓋部分を触ったりする必要がないため、手に雑菌が付きにくくなっています。
ゴミ袋の推奨サイズは20~30lで、Sサイズ紙おむつなら約25枚捨てられます。
リトルプリンセス「スタイリッシュペール」
ゴミ箱は軽くて使い勝手のよいプラスチック製が多いですが、プラスチックは臭い移りがしやすく、洗ってもなかなか臭いが取れないのがデメリットです。
『スタイリッシュペール』は臭い移りの少ないスチール製で、蓋部分にはアルミ素材が採用されています。
外蓋と内蓋の二重構造なので臭いが漏れにくく、片手でも簡単に操作できます。おむつを投入口にセットしてボタンを押すと、内蓋が開いておむつが下に落ちる仕組みです。
30lのゴミ袋が設置できるため、おむつ量が多い新生児にぴったりでしょう。
専用ゴミ箱なしでも乗り切れる?
『臭いが漏れにくい』という点をクリアできれば、別のアイテムでの代用も可能です。おむつ用ゴミ箱を使っていないママは、うんちの強烈な臭いを削減するためどんな工夫をしているのでしょうか?
100均のゴミ箱で代用するママも
100均のゴミ箱の良さは『安さ』と『バリエーションの豊富さ』です。ゴミ箱や各種収納グッズをおむつゴミ箱の代用に使ってみましょう。
セリアやダイソーでは、生ごみを捨てるときに重宝する『蓋付きのゴミ箱』が販売されています。おむつ用ゴミ箱に比べると蓋と本体の結合部分が甘く、若干臭いが漏れる可能性がありますが、防臭袋を使ったり、内部に消臭剤を貼り付けたりすれば臭いが大幅にカットできるでしょう。
蓋付き&取っ手付きの『角バケツ』は、持ち運びができるうえに場所を取らないため、寝室の隅などにも置いておけます。
BOSおむつが臭わない袋を使う
普通のゴミ箱を使用する際は、臭いをカットする『防臭袋』を使ってみましょう。『BOSおむつがにおわない袋』には高い防臭性能を持つ素材『BOS(ボス)』が採用されています。
排泄物の臭いも雑菌も透過させないため、袋の口をしっかり縛りさえすれば、通常のゴミ箱に入れてもさほど気になりません。
17×75cmのロングサイズは、おむつを1回入れるごとに結んで使います。1袋におむつが3~4個入るため無駄が最小限に抑えられます。
「ゴミの収集日がまだまだ先」というときや、ゴミ箱がない場所でも役立つでしょう。
チラシや新聞紙に包んで捨てる
チラシや新聞紙におむつを包む方法も臭い対策としては有効です。紙の原料である木材は、セルロースという繊維で構成されており、水分や臭いが外に漏れるのを防ぐ効果が期待できます。
新聞紙は1枚ごとに分け、折りたたんでストックしておきましょう。おむつをクルクルと小さく丸めた後、全体をきっちりと新聞紙で包みます。
新聞紙だけでは臭いが漏れるおそれがあるため、市販のビニール袋に入れて捨てましょう。チラシや新聞紙は袋のなかでかさばりやすいため、小さくきれいにまとめるのがポイントです。
よりニオイを抑えるために
新生児から離乳食が始まる前までは、おむつの臭いもそれほど気になりませんが、離乳食が始まるとうんちの臭いもそれなりに強烈になります。
多くのママが実践している『臭いを抑えるアイデア』を紹介します。
定期的にゴミ箱を丸洗いする
おむつを捨てるゴミ箱はどのくらいの頻度で洗っていますか?ゴミ箱に直接汚れが付くケースは稀ですが、プラスチックの内部に臭いが染みついてしまうとなかなか消えません。
蓋を開けた瞬間のモワッとした臭いが気になるときは、ゴミ箱を丸ごと洗浄しましょう。洗浄の頻度は1カ月に1~2回が理想です。
ゴミ箱は、内側に希釈した漂白剤をスプレーするか、漂白剤入りの水に浸けて『つけ置き洗い』をします。
塩素系漂白剤はプラスチックを傷めるおそれがあるため、濃度やつけ置き時間に注意しましょう。洗浄後は、日の当たるベランダでしっかりと乾燥させます。
消臭剤を活用する
臭いが気になるときは『消臭剤』を賢く活用しましょう。
ゴミ箱の周りや空間全体を消臭する場合はスプレータイプの消臭剤が便利です。無香料で化学物質を含まない天然由来なら、赤ちゃんがいる空間でも使用できます。
また、アルカリ性の『重曹』は排泄物の臭いを抑え、酸性の『クエン酸』は尿のアンモニア臭に効果を発揮します。粉末を水で希釈してゴミ箱専用のスプレーをつくっておくのもよいでしょう。
ゴミ箱のなかが臭いときは『ゴミ箱の内蓋に貼り付けるタイプ』の消臭剤が役立ちます。虫を寄せ付けない効果も期待でき、夏場の防臭・防虫対策に最適です。
流せるうんちヘラを使う
ゴミ箱におむつを捨てる前におむつのうんちを取り除いておくと、ゴミ箱の悪臭がだいぶ気にならなくなるでしょう。
おむつからうんちを取り除くときに便利なのが『流せるうんちヘラ』です。紙製のヘラには適度な硬さがあり、やわらかいうんちもササッとスピーディーにかきとれます。
使用後はそのままトイレに流すだけなので、手が汚れる心配もありません。うんちだけでなく嘔吐物を処理する際にも使えるため、赤ちゃんや小さな子どものいる家庭では手放せないアイテムになりそうです。
おしゃれで機能性抜群のバケツをゴミ箱に
おむつ用ゴミ箱の欠点は、子どもがおむつを卒業した後に使い道がなくなってしまうところです。「捨てずに長く使いたい!」というママは、機能性とデザイン性を両立した『バケツ』をゴミ箱に代用してみましょう。
八幡化成株式会社 オムニウッティ
『オムニウッティ』は岐阜県に本社を構える八幡化成株式会社のシンプルな蓋付きのバケツです。カラーの豊富さと機能性の高さが特徴で、掃除用具としてはもちろん、子どものおもちゃ箱やおむつ用ゴミ箱に使うママもいるほどです。
カラフルでポップな『ヴィヴィットシリーズ』、スタイリッシュな『ニュートラルシリーズ』、北欧風のナチュラルな『スカンジナビアシリーズ』があり、部屋のインテリアに合わせて選べます。
蓋は密閉性が高めですが、内側にビニール袋をセットし、おむつはそのつど防臭袋などに入れて捨てましょう。
取っ手が付いているのでゴミ捨て場までそのまま持っていけるのもメリットです。
サイズの選び方
オムニウッティは、Mini・S・L・LLの四つのサイズがあります。おむつ用のゴミ箱として使う場合は、20lの容量があるLLサイズを使うのがおすすめです。
どっしりとした安定感があり、大人が座ってもびくともしない頑丈さにも注目しましょう。330×312×338mmの円筒形で、重量は約1170gです。
子どもがおむつを卒業したら、そのままゴミ箱として活用するのもよし、きれいに洗っておもちゃ箱や収納箱にするのもよし、アイデア次第で様々な用途に使えます。
まとめ
離乳食が始まると、赤ちゃんの排泄物の臭いも強くなります。ビニール袋を二重にしても臭いは漏れるため、できる限りの消臭対策を行いましょう。
リビングや寝室にゴミ箱を設置する際は密封性の高いおむつ用ゴミ箱や『おむつが臭わない袋』を使うのがベターです。巷にある消臭グッズを活用しながら、清潔で心地よい空間をキープしましょう。