絵本は子どもの年齢に合わせて選ぼう
絵本は子どもの想像力や感受性を育ててくれます。子どもにより楽しんでもらうためには、年齢に合った絵本を選ぶことが重要です。
1~5歳までの子どもに適した絵本の特徴をみていきましょう。

1歳前後 目や耳で楽しめる絵本
1歳前後は、言葉を理解する力が発達途中のため、目や耳で楽しめる絵本を選びましょう。
例えば、色とりどりの鮮やかなイラストや、リアリティーあふれる写真絵本は、子どもの視覚を刺激し、好奇心をくすぐります。
また「ころころ」「ペタペタ」などの「オノマトペ」がふんだんに盛り込まれたものや、「○○かな?」という呼びかけがある絵本は、読み聞かせにぴったりです。
2歳から3歳 シンプルでフレーズの楽しい絵本
2~3歳になると、徐々に言葉が上達してきます。分かりやすいストーリーや、独特なフレーズがある絵本が向いているでしょう。
起承転結がはっきりと分かる内容や、「よこっこらしょ」「もこもこ」などの独特のフレーズがある絵本なら、子どももその世界観に入り込みやすくなります。
また、自立心や感受性も育ってくる時期でもあるため、眠る・食べる・トイレに行くなどの生活習慣に関わる内容や、ファンタジックな内容の絵本も楽しんでくれる年齢です。
4歳から5歳 感情移入しやすいストーリーの絵本
4~5歳は少し複雑なストーリーを理解したり、主人公の気持ちに寄り添ったりできる年齢です。子どもが感情移入しやすい内容や、メッセージ性のある絵本をピックアップしてみましょう。
例えば、子どもが日常生活でも体験しそうな「友だちとのけんか」「親や兄弟との絆」を描いた作品は、子どもが抱える悩みを取り除いてくれることもあります。
また、ちょっぴり悲しいストーリーや、教訓的な意味合いがある作品は、共感力や「考える力」を養ってくれるでしょう。
0歳から3歳の子どもにおすすめの動物絵本
動物が登場する絵本は、子どもからの人気が高く、種類も豊富です。ここでは、0~3歳の子どもが楽しめる動物絵本を3つ解説します。

シンプルな文字と絵の物語 『さる・るるる』
『たべたのだあれ』『きんぎょがにげた』でおなじみの絵本作家、五味太郎氏によるさるが主人公の絵本です。
「さる・とる」「さる・でる」などの最後に「る」が付く言葉を繰り返していくという、非常にシンプルな展開が続きます。
さるの表情やちょっとした言動がシュールで面白いため、読み進めていくうちに「次はどんなことをするのかな?」という期待が生まれていくでしょう。
親子で楽しめる 『なきごえたくはいびん』
主人公のはるちゃんが、相棒のこぶたちゃんと一緒に、動物たちに荷物を届けるというストーリーです。
水彩画のような優しい色合いがとてもキュートで、子どもと一緒に読んでいるだけでもほっこりします。
「この鳴き声はどんな動物さんかな?」「この家の形は、小さい動物さんが住んでいるのかな?」とクイズ形式で子どもに問いかけながら読めば、さらに楽しさが倍増するでしょう。
繰り返しのストーリー 『てぶくろ』
おじいさんがうっかり落としてしまったてぶくろに、ねずみ・かえる・うさぎなど、たくさんの動物たちが次々に入り込んでいくという、繰り返しの展開が楽しい絵本です。
「次はどんな動物が登場するのかな?」というワクワク感や、「この先どうなっちゃうんだろう?」というドキドキ感が味わえます。
雪の降る真冬に読むといっそう雰囲気が出るため、おすすめです。
4歳から5歳の子どもにおすすめの動物絵本
簡単なストーリーでは飽きてしまいがちな4~5歳の子どもに向けた、子ども心をくすぐるユニークな絵本をピックアップしてみました。
絵本選びに迷ったときの参考にしてみてはいかがでしょうか?

好奇心を刺激する人気の絵本 『どうぶつしんちょうそくてい』
子どもが保育園や幼稚園で体験している「身長測定」がテーマの動物絵本です。
女の子と白衣を着たゴリラが、動物たちの身長測定を行っていくという奇想天外なストーリーになっています。
体が大きいキリンやジャンプ力のあるカンガルーなど、一筋縄ではいかない身長測定の様子がコミカルに描かれているため、子どもと一緒に思わず笑ってしまうでしょう。
長年愛されているベストセラー 『ぐりとぐら』
初版から50年以上愛されているベストセラーです。
青い帽子と青いつなぎを身に着けた「ぐり」と赤い帽子と赤いつなぎを身に着けた「ぐら」が、森で見つけた大きな卵を使ってカステラを作るという物語になっています。
ふわふわの巨大なカステラを森に住む動物たちと食べるシーンは、思わずお腹が減ってしまうほど魅力的なシーンです。
絵本を読んでから子どもと一緒にカステラを作っても楽しいでしょう。
まとめ
幼いころに絵本を読んでもらった記憶は、大人になってもずっと心に残るものです。子どもの年齢に合った絵本や、親子で楽しめる絵本を選んで、子どもとの時間を大切に過ごしましょう。