子どもの朝ごはんは何にする?
どんなに忙しくても「子どもにはしっかりと朝ごはんを食べさせたい」というママは多いものです。育ち盛りの子どもにはどんな朝ごはんが適しているのでしょうか?
朝ごはんが必要な理由
「子どもが朝ごはんを食べてくれない」と悩むママは少なくありません。朝はバタバタして、つい朝ごはんを食べさせないで送り出してしまうこともあるでしょう。
起きたばかりの脳や体は、夕食を食べてから長時間食事をしていないため、エネルギーが切れているような状態です。「ブドウ糖」は主に脳の活動に必要ですが、体内に大量に蓄えておくことができません。
そのブドウ糖は睡眠時に体内で消費されてしまうため、朝ごはんで摂取できないと頭が働かず、1日中ぼーっとしてしまいます。
朝ごはんを食べると脳や体にエネルギーが行き渡ります。すると、寝ている間に下がっていた体温が上昇し、体に「活動のスイッチ」が入るのです。
「朝ごはん抜き」が習慣化すると、生活習慣病や栄養不足にもつながります。子どもには朝ごはんをきちんと食べさせるようにしましょう。
理想的なメニューとは
脳や体のエネルギー源となるのは、炭水化物やタンパク質です。
「炭水化物」に代表されるのはパン・ごはん・麺で、「ブドウ糖」が多く含まれています。
とりわけ「ごはん」は、小麦を引いて粉にしたパンや麺類よりも、粒状であることで消化・吸収が緩やかです。腹持ちがいい上に、吸収されたブドウ糖がゆっくり長持ちするので、朝ごはんには最適です。
「タンパク質」は体温を上昇させる役割を担います。肉・魚・乳製品・大豆製品など、多くの食物に含まれており、朝ごはんでも取り入れやすいでしょう。
忙しい時間だからこその時短方法
朝はごはんやパンなどの炭水化物に、タンパク質を含む数種類のおかずを作るのが理想です。
とはいっても朝は何かとバタバタし、ゆっくりと食事を作っている時間はありません。時短ワザを使って、忙しい朝を乗り切りましょう。
ワンプレートで彩りと栄養を
朝は食欲が湧かないという子どもには、1枚のお皿に、主食・おかず・デザートなどを盛り付ける「ワンプレートごはん」がおすすめです。
器のデザインにもこだわれば、おしゃれなカフェ風の朝ごはんがあっという間に完成します。
特に、赤・緑・黄の食材を使うと見た目が鮮やかになるだけでなく、栄養バランスも安定します。
ワンプレートは洗いものがぐっと少なくなるため、忙しいママには大助かりです。
作り置きは忙しいママの味方
慌ただしい中で何品もの料理を作るのはベテランママでも至難の業です。少しでも家事が軽くなるように「作り置きおかず」を活用しましょう。
前の晩におかずを多めに作っておけば、朝は1・2品をプラスするだけで十分です。
週末にまとめて常備菜を作り、ジッパーに入れて冷凍庫で保管しておいてもよいでしょう。朝は電子レンジでチンするだけなので、火を使う必要がありません。
朝からごはんを炊くのが難しいときは、多めに炊いて小分け冷凍しておくのも手です。
子どもが食べやすい形にするのもアリ
子どもが食べやすい形にアレンジしてみると、同じものでもパクパク食べてくれるときがあります。
ごはんなら手づかみで食べられる「おにぎり」や「のり巻き」がおすすめです。えだまめ・チーズ・ツナなどを入れれば、炭水化物とタンパク質が同時に摂取できるでしょう。
しょう油と砂糖で甘辛く煮た「肉巻きおにぎり」や熱々の「焼きおにぎり」、具だくさんの「いなりずし」も子どもが喜ぶメニューです。
野菜嫌いの子どもの場合は、小さく刻んで炊き込みごはんのおにぎりや卵焼きなどに混ぜるのもよいでしょう。
作り置きのおすすめメニュー
作り置きのメリットは当日の調理時間が短縮できることです。冷凍庫で小分け保存しておけば、使いたい分だけをレンジで解凍できます。朝に最適な作り置きメニューのアイデアを紹介しましょう。
朝からおしゃれに「パンケーキ」
パンケーキはおやつ感覚で食べられるため、食欲がない朝でも食べやすいのがメリットです。
焼き上がりに時間を要するため、あらかじめ焼いたものを冷凍庫で保存しておきます。温かいうちに1枚ずつラップで包んで冷凍すると、レンジで温めたときにパサパサになりにくいです。
パンケーキは単独ではなく、サラダやスープ、フルーツなどを添えましょう。2枚のパンケーキに具材をたっぷり挟み「サンド風のパンケーキ」にするのもおすすめです。
栄養たっぷり「炊き込みごはん」
1度にたくさんの食材が取れる「炊き込みごはん」も朝ごはんに最適です。材料を刻んで炊飯器に入れるだけなのでママも楽ちんですし、具材を変えれば様々なアレンジができるでしょう。
週末に大量に作って冷凍保存することも可能です。炊き立てのうちにラップで包めば、解凍した際にお米や具材がふっくらと仕上がります。
ただ、水分が多いこんにゃくは冷凍するとゴムのような食感になるので、炊き立てを食べるのがベターでしょう。冷凍の炊き込みごはんの保存可能期間は、具材にもよりますが、2週間~1カ月です。
「野菜スープ」も冷凍でストック
寒い日の朝は具だくさんの「スープ」が重宝します。野菜は小さくカットし、ベーコンなどと一緒に煮こめば、野菜嫌いの子どもも無理なく食べてくれるでしょう。
スープも小分けにして冷凍庫でストックができます。いろいろなアレンジをしたい人は、具材だけを炒めて冷凍しておき、食べるときに水とコンソメを加える方法でもOKです。
水の代わりに「牛乳」を入れれば、滋味深い「ミルクスープ」になりますし、トマトスープにマカロニを入れれば、1杯でもお腹いっぱいになるでしょう。
なかなか食べない子どもへの対処法
作ったものを全部平らげてくれると、ママも頑張って作った甲斐があるものです。ママがいろいろな工夫をしても「やっぱり食べてくれない…」という場合は無理やり食べさせようとせず、子どものペースを尊重してあげましょう。
朝ごはんの品数を減らしてみる
朝ごはんを残しがちな子どもの場合は、食事の量が多すぎるのかもしれません。
栄養のあるものをたっぷり食べさせたいのがママの本音ですが、もともと食が細い子もいますし、たくさんの料理を見ただけでお腹いっぱいになる子もいます。
朝ごはんの品数が多すぎないかを見直してみましょう。場合によっては、ごはんやパンなどの「主食」にプラス1品のみでもよいでしょう。
栄養バランスが不安なときは、パンをピザトーストにしたり、ごはんを炊き込みごはんにしたりして、具材の種類を増やします。
主食のほかには、カットフルーツやヨーグルトなど子どもが好みそうなものを加えてあげましょう。
栄養にこだわらず食べられるものを
栄養にこだわりすぎず、子どもが食べたがるものを出すというのもひとつの手です。足りない分は昼食や夕食で補うと考えれば、朝はパンやシリアルでもよいでしょう。
あくまでも朝ごはんの習慣を付けることが目的なので、量や種類はそれほど多くなくても気にしすぎないことです。
注意したい点は、チョコレートやスナック菓子、菓子パンなどの「おやつ」を朝食に与えないようにすることです。糖分・塩分・油分が多いものは、子どもは喜ぶかもしれませんが、きちんとした食事の習慣が身に付きません。
まとめ
子どもの成長にとってバランスの取れた朝ごはんは必要不可欠です。朝食を食べないと脳や体にエンジンがかからず、ぼーっとした状態で1日を過ごすことになります。
子どもがなかなか朝食を食べてくれないときは「好きなものを少量から」が基本です。彩りやサイズ感にも工夫を凝らし「朝ごはんが楽しみ!」という気持ちを芽生えさせてあげましょう。