コバエの種類と発生場所

実は「コバエ」という種類のハエがいるわけではなく、小さなハエの総称にすぎません。家庭内でよく見かけるコバエには、ショウジョウバエ・ノミバエ・キノコバエ・チョウバエの4種類があります。
それぞれの種類によって、発生場所や好むものが違います。家の中で特に発生しがちな場所と種類について説明します。
水回りに発生しやすいコバエ
キッチンで見られるのは、ほとんどがショウジョウバエです。体長2~3mm、赤い目が特徴で、腐った果物やアルコールを好むため生ゴミ周辺に発生しやすいコバエです。
そのほかノミバエ・チョウバエも水回りに発生しやすい種類です。ノミバエは体長2mmほど、ノミのような丸い形で素早く動き回ります。チョウバエは5mmほどで、全体が毛におおわれています。
これらは生ゴミのあるキッチンだけでなく、風呂場の排水溝などにも発生しやすいといわれています。
観葉植物やペットの糞も要注意
コバエが発生しやすいのは水回りだけではありません。リビングなどに置いてある観葉植物や、ペットの糞などからも発生します。
キノコバエは、観葉植物の土に生える真菌類や、観葉植物の茎から養分を吸います。体長2mmほどで、見た目はハエというよりは蚊のような細長い体つきをしています。
ノミバエは生ゴミや排水溝など水回りだけでなく、ペットの排泄物からも発生します。犬や猫用トイレに糞を放置しておくと卵を産みつけられることもあるため、こまめな掃除が大切です。
コバエの生態を知ろう

コバエはどこから家の中に入り込むのか、またいつごろ発生しやすいのかについてそれぞれ紹介します。
ほんのわずかな隙間からでも入り込むため、完全に侵入を防ぐことは不可能かもしれませんが、生態を知ることで駆除や防止の対策もしやすくなるものです。
排水口や網戸から侵入する
汚泥・汚水・浮遊有機物(スカム)やヘドロが好物のチョウバエは、キッチン・トイレ・お風呂など水回りの排水管・排水口の汚れから発生します。
旅行などで数日間家を離れた間に、排水口に残った汚泥・ヘドロによって大繁殖してしまうこともあります。殺虫剤などがあまり効かず、いったん発生すると駆除が大変です。
ショウジョウバエなど多くの種類は体長2mm前後と小さく、網戸の網をすり抜けて家の中に侵入することもあります。換気口や玄関の郵便受けなど、ほんの少しの隙間からでも入り込むことができるのです。
あたたかい時期に発生しやすい
コバエは、室内では年中見かけることもありますが、通常はほかの昆虫と同様にあたたかい季節に発生・繁殖しやすい虫です。
6月ごろから急激に増加し、7月ごろまで活発に活動します。8月など真夏の暑すぎる時期にはいったん活動が低下するものの、少し涼しくなった9~10月ごろにまた発生しやすくなるというサイクルです。
