子どもはほめて伸ばす方がいいって本当?効果やポイントのまとめ

第64回 みんなが共感!ママのお悩み
子どもの能力を伸ばすためには、親がキチンと「ほめてあげる」ことが重要です。しかし、ほめ方やほめるタイミングを間違えると、逆効果になることもあります。子どもをほめるメリットや上手なほめ方、ほめるときの注意点を解説します。

子どもをほめるメリットは?

子どもはほめて育てる方がよく伸びるといわれています。

子どもをほめることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?具体的に見ていきましょう。

子どもの自己肯定感が高まる

子どもは人からほめられると、「自己肯定感」が高まります。

例えば、何かを手伝ったときにほめられると「自分は誰かの役に立てる」と感じ、次はもっと頑張ろうと前向きな気持ちになります。

「勉強してえらいね」と言われれば、努力している姿を認められたと思い、ますますやる気が出るでしょう。

自己肯定感が高まれば、様々なことに意欲的に取り組めるようになります。

自己肯定感は自信につながる

自己肯定感が高い子どもは、親や周囲の人に「愛されている」「認めてくれている」と信じることができます。

つまり、自分に自信を持てるのです。自信があれば、失敗を恐れず積極的に行動できますし、多少つらいことがあっても乗り越えられます。

自己肯定感を高め、自信を付けるためにも、普段から子どもの行動をよく見て、よくほめることが大切です。

ほめて伸ばす教育を成功させるコツ

ほめて伸ばす教育を成功させるためには、親が「ほめ上手」になる必要があります。どんなタイミングで、どんな風にほめればよいのかを、詳しく解説します。

具体的にほめる

「えらいね」などの抽象的なほめ言葉を繰り返しても、子どもには伝わりません。

苦手な算数の問題が解けたときに「すごいね、さすがだね」で終わってしまっては、何がさすがだったのか、分からないままです。

「この前は解けなかったのに、解けるようになってえらいね。たくさん練習したからだね」と具体的に言ってあげると、子どもも「ちゃんと見てくれている」と感じ、安心するでしょう。

「どんなことがすごかったのか」「何がえらかったのか」が分かるように、具体的にほめるのがポイントです。

すぐにほめる

忙しいときはほめるのを後回しにしがちですが、後でほめても効果は期待できません。

子どもの気持ちになって考えると、ほめてほしいときに何も言われず、後になってほめられても困ってしまいます。

親はしっかり覚えていても、子どもはすでに忘れていて、何をほめられているのかピンとこないこともあります。

ほめて伸ばすには、タイミングも重要です。

結果よりも過程をほめる

親がほめるタイミングは、成果が出たとき、結果に満足したときが多いです。しかし子どもは、その過程も見てほしいと思っています。

テストでいい点が取れたとき、点数をほめられるより「たくさん勉強した」という努力をほめられる方がうれしいのです。

今までできなかったことを克服し、できるようになる経験は、子どもを大きく成長させます。

頑張った過程を認められることで、さらに自己肯定感が高まり、自信が付くでしょう。

ほめるときに気を付けることは?

子どもをほめるのはよいことですが、やってはいけないほめ方もあります。ほめてばかりでまったく叱らないのも考えものです。

最後にほめるときの注意点を見ていきましょう。

他人と比較しない

勉強やスポーツで、競争心を持つのは決して悪いことではありません。むしろライバルがいる方が、お互いに成長できるでしょう。

ただし、親が子どもをほめるときに、他人と比較するのはやめましょう。

友だちができないことを我が子ができたら、ほめてあげたくなる気持ちは分かります。しかし大人でも、他人と比べられるのは嫌なものです。下手をすると人間関係にも響きます。

比べるのなら、子ども自身の過去を対象にするのがおすすめです。例えば、2学期の成績が上がったとき、「1学期はいまいちだったけど、夏休みに頑張ったおかげで成績が上がったね」のように、以前と比較しながらほめてあげるとよいでしょう。

ダメなときはキチンと叱る

ほめることを、叱らないことと混同してはいけません。子どもが悪いことをしたときはキチンと叱らなければ、善悪の区別がつかないまま大人になってしまいます。

ただし、叱る場合もほめるときと同じように、タイミングやコツがあります。悪いことをしたらすぐに、何が悪かったのかが分かるように叱ってあげましょう。

子どもの自尊心を傷つけないように、できるだけ人目を避けるのもポイントです。

叱った後はいつまでも不機嫌な態度を取らず、普段通りに接します。メリハリをつけることで、子どももなぜ叱られたのかが分かり、素直に反省できます。

まとめ

子どもをほめるのは、意外に難しいものです。

ほめるポイントがずれていたり、タイミングを失ったり、思うようにいかないことも多いでしょう。

上手にほめるには、子どもの行動をよく見守ることが大切です。この機会にほめ上手になって、子どもの力を伸ばしてあげてくださいね。