子どもをほめるメリットは?
子どもはほめて育てる方がよく伸びるといわれています。
子どもをほめることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?具体的に見ていきましょう。
子どもの自己肯定感が高まる
子どもは人からほめられると、「自己肯定感」が高まります。
例えば、何かを手伝ったときにほめられると「自分は誰かの役に立てる」と感じ、次はもっと頑張ろうと前向きな気持ちになります。
「勉強してえらいね」と言われれば、努力している姿を認められたと思い、ますますやる気が出るでしょう。
自己肯定感が高まれば、様々なことに意欲的に取り組めるようになります。
自己肯定感は自信につながる
自己肯定感が高い子どもは、親や周囲の人に「愛されている」「認めてくれている」と信じることができます。
つまり、自分に自信を持てるのです。自信があれば、失敗を恐れず積極的に行動できますし、多少つらいことがあっても乗り越えられます。
自己肯定感を高め、自信を付けるためにも、普段から子どもの行動をよく見て、よくほめることが大切です。
ほめて伸ばす教育を成功させるコツ
ほめて伸ばす教育を成功させるためには、親が「ほめ上手」になる必要があります。どんなタイミングで、どんな風にほめればよいのかを、詳しく解説します。
具体的にほめる
「えらいね」などの抽象的なほめ言葉を繰り返しても、子どもには伝わりません。
苦手な算数の問題が解けたときに「すごいね、さすがだね」で終わってしまっては、何がさすがだったのか、分からないままです。
「この前は解けなかったのに、解けるようになってえらいね。たくさん練習したからだね」と具体的に言ってあげると、子どもも「ちゃんと見てくれている」と感じ、安心するでしょう。
「どんなことがすごかったのか」「何がえらかったのか」が分かるように、具体的にほめるのがポイントです。
すぐにほめる
忙しいときはほめるのを後回しにしがちですが、後でほめても効果は期待できません。
子どもの気持ちになって考えると、ほめてほしいときに何も言われず、後になってほめられても困ってしまいます。
親はしっかり覚えていても、子どもはすでに忘れていて、何をほめられているのかピンとこないこともあります。
ほめて伸ばすには、タイミングも重要です。
結果よりも過程をほめる
親がほめるタイミングは、成果が出たとき、結果に満足したときが多いです。しかし子どもは、その過程も見てほしいと思っています。
テストでいい点が取れたとき、点数をほめられるより「たくさん勉強した」という努力をほめられる方がうれしいのです。
今までできなかったことを克服し、できるようになる経験は、子どもを大きく成長させます。
頑張った過程を認められることで、さらに自己肯定感が高まり、自信が付くでしょう。
ほめるときに気を付けることは?
子どもをほめるのはよいことですが、やってはいけないほめ方もあります。ほめてばかりでまったく叱らないのも考えものです。
最後にほめるときの注意点を見ていきましょう。
他人と比較しない
勉強やスポーツで、競争心を持つのは決して悪いことではありません。むしろライバルがいる方が、お互いに成長できるでしょう。
ただし、親が子どもをほめるときに、他人と比較するのはやめましょう。
友だちができないことを我が子ができたら、ほめてあげたくなる気持ちは分かります。しかし大人でも、他人と比べられるのは嫌なものです。下手をすると人間関係にも響きます。
比べるのなら、子ども自身の過去を対象にするのがおすすめです。例えば、2学期の成績が上がったとき、「1学期はいまいちだったけど、夏休みに頑張ったおかげで成績が上がったね」のように、以前と比較しながらほめてあげるとよいでしょう。
ダメなときはキチンと叱る
ほめることを、叱らないことと混同してはいけません。子どもが悪いことをしたときはキチンと叱らなければ、善悪の区別がつかないまま大人になってしまいます。
ただし、叱る場合もほめるときと同じように、タイミングやコツがあります。悪いことをしたらすぐに、何が悪かったのかが分かるように叱ってあげましょう。
子どもの自尊心を傷つけないように、できるだけ人目を避けるのもポイントです。
叱った後はいつまでも不機嫌な態度を取らず、普段通りに接します。メリハリをつけることで、子どももなぜ叱られたのかが分かり、素直に反省できます。
まとめ
子どもをほめるのは、意外に難しいものです。
ほめるポイントがずれていたり、タイミングを失ったり、思うようにいかないことも多いでしょう。
上手にほめるには、子どもの行動をよく見守ることが大切です。この機会にほめ上手になって、子どもの力を伸ばしてあげてくださいね。