•手のひらにある疲労回復のツボをそっと押す
「仕事を始めたばかりの頃は、とにかく心身ともに疲労困憊します。緊張しすぎると失敗しやすくなり、さらに緊張し、負の連鎖になりかねません。そんな疲れを取るツボは“労宮(ろうきゅう)“です。ちょうど手のひらの真ん中にあるツボです」(ジュラヴリョフさん 以下同)
“労宮“の名前の由来は諸説ありますが、一説によると心苦労の集まる中心という意味と言われており、心労が重なると、このツボに症状が現れると言われています。
「指圧をする時のコツですが、親指で反対側の手のひらのツボを押します。その時の強さはだいたい気持ちいいと感じる程度。3秒ぐらい軽く指を置いて息を吐きながら押してください 。手のひらなので、疲れたと思ったら、どんな時でも使えます」
•赤ちゃんからキッズまで指圧で親子のリラックスを!
ジュラヴリョフさんは、親子の絆を深めるKIDS指圧を推奨しています。ママの日ごろの疲れを癒しつつ、わが子とのコミュニケーションもとることができ、一挙両得なのだとか。
「子どもとママが一緒にマッサージをしあうと親子のスキンシップを高め合うことができます。子どもの場合はツボを大人よりも優しく、弱めに押します。もちろん、赤ちゃんも指圧はできます。赤ちゃんの場合は「労宮」のツボを気にせず、手のひら全体をゆっくりさすります。ママと子どもは自分の手のひらを押し合い、赤ちゃんには手のひら、足の裏をゆっくりさする。そうすることで疲労が回復し、体もスッキリします」
•イライラした時には胸のツボを
「リラックスは胸の真ん中にある“壇中(だんちゅう)”というツボを押します。イライラした時に押すと、ちょっと落ち着くツボなんです。仕事がうまくいかずストレスが溜まったり、子どものことでカッとなってしまったりしたら、息を吸って吐く時にゆっくり押すのがポイントです。1、2、3で息を吸って、1、2、3で吐くぐらいのペースがいいです」
また、子どもがイライラしている場合は、胸を押すのではなく、背中側にある“身柱(しんちゅう)”という精神安定のツボを押したり、さするといいそうです。
「“身柱“は両方の肩甲骨の上の角を結んだ間、背骨を中心に真ん中あたりのことでそこを3本の指で軽く優しく触ります。なでるだけでもいいです。例えば、赤ちゃんが泣いた時に抱っこして赤ちゃんの背中を撫でたり、トントンと叩いたりしますが、“身柱”はちょうどその辺りにあり、理にかなっているんですね」
指圧を取り入れることで、疲れを取るだけでなく、リラックスし、親子の絆を深めることもできるかもしれません。
(文・吉田紀子)