●失敗しない歯医者選びとは?
「まずネット上の噂や広告は信用しないこと、出身大学なども気にする必要はありません。しつこくインプラントを勧める先生のなかには、詐欺師のように口が上手い人がたくさんいるので、注意が必要です」(斎藤氏 以下同)
【信用してはいけない歯科医・8カ条】
1.根管治療をしないと決めてかかる
「歯を残す根管治療は、実は儲からない治療なのです。抜くことを前提で話を進める先生には気をつけましょう。特に噛むために必要な小臼歯は絶対に抜いてはなりません。まずはセカンドオピニオンすることが必要です」
2.歯科衛生士に頼りすぎている
3.再診料を目当てに、治療を少しずつ行う
4.歯科医が詐欺師のように饒舌
5.マイクロスコープなどの新しい機器に頼り過ぎている
6.「痛みの原因がわからないからとりあえず抜きましょう」と言う
「痛みが生じるのは“早く治してくれ!”のサイン。抜かない手段はまだまだあります」
7.ネットで派手に宣伝している
8.患者の話を聞かない、治療の説明をしない
●いい歯科医は、なるべく抜かない削らない
「いい歯科医は、必ず診察台に座った患者さんの話をじっくりと聞きます。その上で一通り診察が終わったら、治療内容の説明をします。一方的に話し続けることはせず、患者さんの意見に耳を貸し、極力わかりやすいような説明を心がけます」
歯科医と患者が意思疎通を図ることも重要だという。
「“むやみに歯を抜かない、削らない治療方針”であるかどうかもしっかりと確認してください。歯医者の仕事は、“歯を抜くこと”ではなく、“歯を残すこと”です。すぐ“抜きましょう”“削りましょう”という歯医者は、それだけで信用できないと思って下さい」
10年以上経験があるベテランの方が安心など、ポイントは他にもいろいろあるが、特に以下の3点をチェックして欲しいと語る。
「患者の話を聞く、治療内容を丁寧に説明する、むやみに抜かない・削らない、大切なのはこの3点です。全国の名医を紹介する本などもありますが、広告が入っている可能性が否定できないので、安易に信用しない方がいいでしょう」
歯は老後の人生を左右するかけがえのないもの。大事な歯を守るためにも、誇大広告に惑わされず、しっかりと自分の目で見極めよう!
(取材・文/吉富慶子)