●車線変更のコツ
「車線変更する時は、ただウインカーを出すだけではダメ。車体も右に寄せ、後方の車にアピールしましょう。ポイントは“どこに入るかを自分で決める”、場所を決めたら、迷わずアクセルを踏んで“スピード差をつけて入る”こと。サイドミラーで後方からくる車のスピードが遅いのか速いのかを確認し、速い車だったらその後ろへ、遅い車だったら前に入るようにしましょう。躊躇は禁物です。まずは、下道の大通りで車線変更ができなければ高速道路には乗れません。環状線は、車線変更ができなければ、目的地にすらたどり着けないので(笑)、しっかりとマスターしておきましょう」(佐藤氏 以下同)
●一般的な高速道路での合流
「まず高速に乗る時は、全座席シートベルトを着用しましょう。心の余裕が生まれるので、事前にラジオなどで、事故渋滞情報や天気状況をチェックしておくことも大切です。高速道路では、たとえ初心者でも、ある程度のスピードが要求されます。その時の道路状況に合わせたスピードを出して走行しましょう。自動車学校では、間口の真ん中あたりで入るように指導されることが多いですが、私は、真ん中よりも前方で合流するように指導しています。前方で合流する方が、流れている車が速度を落とすので合流しやすいからです。高速を走る時は、無理せず、2時間おきに休憩を取ることも大切です」
また渋滞時に完全停止した時、車間距離は3ⅿ取るように心がけてほしいと語る。
●車間距離は走行スピードによって変わる
理想の車間距離(下道)
時速30 km…15m
時速40 km…20m
時速50 km…25m
時速60 km…30m
理想の車間距離(高速)
時速70 km…70ⅿ
時速80 km…80ⅿ
時速100 km…100ⅿ
実際の運転と、自動車学校の運転は大きく異なるという。
「免許取得して3日しか経っていない大学生が“車線変更できません”と泣きついてくることも多いです。自動車学校の車であれば、急ブレーキをかけても周りの車はたいていのことは許してくれますが、マイカーではそうはいきません。特に車線変更に関しては、自動車学校が教えた通りに行っても、なかなか入れないことは皆さんもよくご存知かと思います。私の出張教習では、車の理論からしっかりと教えるので、どんな車種でもきちんと乗りこなせるようになりますよ」
子どもが産まれ、何かと物入りで運転する機会も多くなるママ世代。大切な子どもたちの命を守るためにも、今一度自分の運転技術を見直す機会を作ってみてはいかがだろうか。知らなければ損する“運転のコツ”は、まだまだありそうだ。
※道路状況によっては、必ずしもこれがOKではない場合もあります。車の運転は自己責任で行いましょう。
(イラスト/國分陽 取材・文/吉富慶子)