貧血の改善や成長に! 子どもと妊娠期の女性はぜひ
国産アサリの産卵期は毎年春と秋。3月~6月の人気レジャー・春の潮干狩りは、旬に合わせておいしいアサリを収穫しているわけですね。もちろん、おいしいだけではなく栄養も豊富です。
■鉄分・ビタミンB12:どちらも貝類の中ではアサリに多く含まれており、貧血予防の効果が期待できます。貧血とは赤血球中のヘモグロビン(酸素を運ぶ働きがある)が減少し、体内が酸欠になる状態です。ヘモグロビンには鉄分が必須&ビタミンB12には造血を補助する働きがあります。
■亜鉛:体の成長・健康の維持に必要な栄養素です。このため、子どもや妊娠中の女性は多くを必要とします。
■カルシウム・マグネシウム:丈夫な骨や歯を形成する重要な栄養素です。また、カルシウムは鉄分の吸収にもプラスに働きます。
■カリウム:体内の余分なナトリウム(塩分)を排出しやすくする働きなどがあり、むくみの改善が期待できます。
■タウリン:アミノ酸の一種で、肝臓の働きの活発化や、抗酸化・抗炎症作用による血中コレステロール減少などが期待できます。
おいしいアサリの見分け方は? 砂抜きも意外と簡単
栄養素を把握した後は、お店でおいしいアサリを選んでみましょう。注意すべきポイントは5つです!
【おいしいアサリを見分けるポイント5つ】
1. 貝の模様がはっきりしているもの
2. 甲高で厚みがあって大きいもの
3. 沖合のアサリ(茶色で平らで大きいもの)は、身が大きくしまっているもの
4. パックで売られている場合は水が濁ってないもの
5. ネットやトレイで売られている場合は異臭のしないもの
「これぞ!」と思うアサリを購入したら、次は下準備の砂抜きです。
【アサリの砂抜き】
1. こすり洗いで貝の表面の汚れをとる。
2. ボウルにザルを重ね、アサリをできるだけ重ならないように並べる。
3. 海水と同じくらいの濃度(約3%)の塩水を作り、2のアサリの表面が少し出る程度の高さまで注ぐ。
4. 3をアルミホイルで覆って暗くし、アサリに砂を吐かせる。潮干狩りで獲ったものは半日、店舗で購入したものは2~4時間ほど。
5. 塩水を捨て、アサリを洗う
6. 5をバットに並べて、濡れたキッチンペーパーをかける。室温(25度程度)で1~3時間おく(酸欠状態になったアサリが体内で旨味成分であるコハク酸を生成するため旨味が増す)
そしてお待ちかねの調理です。アサリを加熱すると出てくる水分には栄養がたっぷり詰まっているので、水分も逃さず食べるレシピがオススメ。
【アサリの酒蒸し】
アサリ自体に塩分があるので、お酒だけで簡単に作ることができます。調味料を加えるなら醤油をほんの少し。残った煮汁はみそ汁に入れると、アサリの栄養を余すことなく摂取できます。
【アサリの炊き込みご飯】
一緒に炊き込むので、アサリの栄養がご飯にしっかりしみ込みます。アサリの栄養を丸々取り入れることができます。
【アサリのバター焼き】
塩コショウとバターで濃厚な味に。たっぷりのネギを添えれば彩りも華やかです。エキスがたっぷりのソースはパンにしみこませたり、パスタを絡めたりしてもおいしい!
下ごしらえが面倒そうに見えますが、やってみれば意外と簡単。手軽に取り入れられる旬の食材としてオススメです。子どもや妊娠期の女性は特に多く摂取しておきましょう!