黄砂のピークは3~4月。どんな被害がおきる?PM2.5や花粉症との関係は?

黄砂のピークは3~4月。どんな被害がおきる?PM2.5や花粉症との関係は?

黄砂による被害

黄砂は車や洗濯物を汚すほかにも、眼のかゆみや結膜炎、くしゃみや鼻水、皮膚のかゆみといったアレルギー反応や、喘息などの呼吸器への健康被害をおこします。また、花粉症を持っている人は、黄砂がたくさん飛んでいるときほど花粉症の症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。
また、心臓や血管といった循環器に関する病気が増える可能性があるという報告もあります。循環器の中でも急性心筋梗塞を対象に調査をしたところ、黄砂が飛んできた翌日に急性心筋梗塞が増え、特に慢性腎臓病を持っている人は関連性が高くなることが分かっています。この調査では急性心筋梗塞のみが調査されていますが、循環器に関する病気や慢性腎臓病を持っている方は、黄砂をなるべく避けたほうがよいでしょう。

その他、遠方が見えなくなることによる航空機の欠航、ビニールハウスに黄砂が積もり日照不足をおこすことでの農業への被害、半導体などを作る精密工場では不良品の増加や、フィルターが目詰まりをおこすことがあります。また、科学的な検証は出来ていませんが、口蹄疫、豚コレラ、麦サビ病といった病原菌が黄砂に付着して日本に持ち込まれ、家畜や農作物に広がる可能性も指摘されています。

黄砂とよく似たPM2.5

黄砂と同じように空気中を漂い健康被害をおこすものとしてPM2.5(微小粒子状物質)があります。PM2.5は空気中に漂う2.5μm以下の粒子のことを言います。そのため、黄砂も2.5μm以下の大きさであればPM2.5として扱われます。
PM2.5も黄砂と同じようにアレルギー反応、呼吸器、循環器への健康被害がおきるほか、肺がんのリスクも高まることが分かっています。PM2.5も黄砂と同じように対策をすることができますので、一緒に気をつけるポイントを確認してきましょう。

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