スキルス胃がんについてよくある質問
ここまで、スキルス胃がんのステージ4にまつわる情報について解説してきました。
以下ではスキルス胃がんについてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
スキルス胃がんの好発年齢を教えてください
中路 幸之助(医師)
胃がんが50代頃から増加の傾向にあり、男性や高齢者が発症しやすい一方、スキルス胃がんは20代などの若年層でも発症する傾向があります。なかでも女性のスキルス胃がんの罹患率は、胃がん全体の約60~70%を占めます。
遺伝子変異が関連している可能性はありますが、原因は不明です。
いずれにせよスキルス胃がんの早期発見と治療が重要であり、若年層も含めて定期的な胃内視鏡検査が推奨されます。
スキルス胃がんは胃がんの中でもどれくらいの確率で発生しますか?
中路 幸之助(医師)
国立がん研究センターなどによると、スキルス胃がんでは胃がん全体の約5〜10%を占めます。進行胃がん全体の中での割合は約15%にも上ります。
手術が可能な状態で発見された場合でも、5年生存率は約10〜20%と低く、胃がん全体の平均生存率を下回ります。
スキルス胃がんは治療法の確立されておらず、がん研究の重要課題とされています。
これらの事実から、スキルス胃がんは特に注意が必要な「難治がん」とされ、より効果的な治療方法の開発が急がれています。
まとめ
ここまで、スキルス胃がんがステージ4まで進行した場合についてお伝えしてきました。
スキルス胃がんがステージ4まで進行した場合の要点をまとめると以下のとおりです。
⚫︎まとめ
・胃がんは胃の粘膜表面にがん細胞が発生するが、スキルス胃がんは胃の粘膜下にがん細胞が広がるため、発見しにくい。進行が早い特徴もある
・スキルス胃がんでは、腹膜播種だけでなくリンパ節に転移している傾向があるため、完治しにくいとされている。スキルス胃がんステージ4の5年生存率は約10%未満とされている
・スキルス胃がんの治療方法には、手術療法、放射線療法、化学療法などがある
スキルス胃がんと関連する病気
スキルス胃がんと関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法などの詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
胃腺腫
具体的な症状や治療法については、担当の医師と相談しましょう。
スキルス胃がんと関連する症状
スキルス胃がんと関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
胃痛
腹部の不快感
食欲不振
体重の減少
黒色の便・タール便
下血による貧血
これらの症状が持続する場合、または新たにあらわれた場合、医師の診察を受けることが大切です。
参考文献
東京都保健医療局|胃がん
配信: Medical DOC
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