単なる友達だといわれても、夫が女友達と会うこと、メールやLINEなどをすることなどがどうしても嫌だという女性はたくさんいるよう。
女友達との付き合いをどうしてもやめてほしいときは、夫にどういえば?
「夫と女友達の関係を疑う女性は、『やめてよ!』『なんでわかってくれないの!?』と攻撃的になることが多いです。これは、結婚によって得られたはずの安定・安心を奪われる過程において、不安や自己嫌悪感が出てきてしまうから。夫との関係に自信があるなら、まず女友達のことなど、気にならないものです」
こう話すのは、夫婦再生カウンセラーの下木修一郎さん。
「不安」「自己嫌悪感」の理由としては、一例に「出産して太ってしまった自分と、独身でキレイな夫の女友達」「子育てで忙しく、ダンナには手をかけられない」といった思いが挙げられるそう。
「でも、男性としては、なぜ妻がそこまで単なる女友達のことで攻撃的になるのか、理解できません。実は、そこで女友達の写真を見せてあげ、その容姿が自分より劣ると妻が感じる場合には安心し、嫉妬することをバカバカしく感じることもあります。逆に、もっと不安になってしまうケースもありますが……」(下木さん 以下同)
妻に女友達とのことを疑われると、男性は「信用してもらえない」と感じ、妻に対してイラ立ち、女友達に相談してしまうことがある。また、鬼の形相で責める妻と、さらに距離をおこうとすることも。
●どうしても付き合いをやめてほしいなら、まず夫を肯定しよう
では、女友達との付き合いをやめてほしいとき、夫に嫌がられずにそれを伝えるにはどうしたら?
「『女友達と付き合うのをやめて』などと、相手の行動を抑制する命令はダメ。男性はなぜそんなことを言われるか理解できませんから、それよりも『私、心配なんだよ』と、主語を相手でなく、自分にして話しましょう」
加えて、夫のことはまず「もちろん信用している」と肯定すること。そのうえで「あなたがカッコイイから」「モテるから」「面白いから」などと、男性にわかるロジックで言ってあげると、男性は良い気持ちになり、「妻を心配させないようにしよう」と思うのだとか。
そもそも趣味や友達付き合いは、やめさせようとしてやめさせられるものではないもの。なかには、本当にやめる夫もいるが、やめたらやめたで、夫の心の中には「妻のためにやめた」という思いばかりが残ってしまう。
「しかも、妻のほうも、それで愛情をもらえている実感はわかないので、『やめてくれてありがとう』というアフターフォローがほとんどないんですよね。そのために、やめた後には『目の届かないところでやりとりしてるんじゃないか』と疑いがち。夫としては、趣味や友達付き合いをやめたのに、それでも褒めてももらえず、散々です」
また、どうしても愛情を感じられないなら、夫と一緒にいる時間を積極的に作ることも気持ちを落ち着けるひとつの手段だ。
「『心』の部分で女友達との関係が気になるのなら、自分も夫と心の共有ができることを作っていけば良いのです。もし、奥さんに趣味があるのなら、たまには『一緒に行かない?』と夫も誘ってみたらいいと思いますよ」
「私にももっと夫との時間が作れる」「夫を褒めるところを見つけられる」と思えれば、女友達への嫉妬心は軽減されるのではないかという。
「そもそも女友達のことばかり気になる奥さんは、日頃から自分が気になっている話ばかり一方的にしたり、聞いたりしているのでは? まずは夫を肯定してあげましょう。肯定されると、相手も気持ちが良くなり、奥さんを肯定してくれるはずです」
女友達との関係が疑わしいと思うなら、夫を正面から追い詰めるのではなく、夫と共有できる趣味や一緒に過ごす時間を作ってみること。すると、女友達のことが少しずつ気にならなくなってくるかも。
(田幸和歌子+ノオト)