肋間神経痛の前兆や初期症状について
肋間神経痛の前兆や初期症状は、患者さんによって様々で、針で刺すような激痛であったりピリピリする痛みであったりと、痛みのレベルも異なります。痛みは広範囲ではなく、主に胸やわき腹、次に背中やわきの下と、限られた範囲で痛むことがほとんど。また、左右どちらか、片側のみに痛みが生じるとされています。一般的に、初期には軽い違和感や鈍い痛みが現れ、次第に鋭い痛みや焼けるような感覚に変わっていくことが多いとされ、特に呼吸や体の動き、くしゃみや咳をしたときに悪化する傾向があります。
原発性の場合は肋間神経そのものの痛みより、神経の周りを囲む筋肉に痛みが生じます。不自然な姿勢や同じ姿勢を長時間とっていたり、ストレスにさらされたり、肩や背部の筋肉が凝ったりすると痛みが起きやすくなります。症状は数秒から数十秒と、わずかな時間だけ続くのが通常です。
一方、続発性の場合は、上半身を動かしたり前かがみになったりした時、非常に強い痛みを感じます。また原発性とは異なり、痛みは原因となっている病気や異常が取り除かれるまで、継続的に、極めて長く続くことが特徴です。
肋骨周囲の過敏感やしびれ感などの症状は、肋間神経が刺激されて起こるため、早期の診断と治療が求められます。特に、痛みが強くなる場合や呼吸困難、発熱を伴う場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。
これらの症状がみられた場合、 整形外科または内科を受診して適切な検査・治療を受けることをおすすめします。
肋間神経痛の検査・診断
肋間神経痛の診断で重要なのは、痛みの原因を見逃さないことです。また、肋間神経痛と同じような症状の病気と見分けることです。診断にはまず、問診で痛みの場所、性質、持続時間、悪化要因などを詳しく尋ね、肋間神経痛の可能性を診断します。次に、痛みの原因を特定するために、以下の検査が行われます。
まず、X線検査やCTスキャンなどの画像診断で、骨折や脊椎の異常、肺炎や肺がんなど内臓疾患の有無を確認します。一方、画像診断で明らかな異常がない場合には、狭心症や心筋梗塞など、心臓の病気や肺の病気がないか見分ける必要があります。その際は、心電図検査、心臓超音波検査、内視鏡検査、血液検査など行い、痛みの原因を特定させます。
原因が分からない原発性肋間神経痛の場合は、原因となる神経に直接治療を施すことが検討されます。
配信: Medical DOC