肋間神経痛の治療
肋間神経痛の治療は、原因と症状に応じて異なりますが、まずは痛みを緩和させるために薬物療法が行われます。一般的に用いられるのが鎮静薬で、特にアセトアミノフェンやNSAIDsがよく使用されます。
痛みが強い場合や薬物療法に効果がない場合は、神経ブロック注射やトリガーポイント注射が行われることもあります。これは、傷ついたり圧迫されたりして過敏になっている神経を、麻酔薬によって麻痺させることで痛みを和らげる治療法です。肋間神経の近くに針を刺し、そこから麻酔薬を注入し、痛みの緩和を促します。
また、物理療法も肋間神経痛の治療に役立ちます。筋力強化や柔軟性向上を目的とした運動療法では、姿勢の改善や筋肉のバランスを整えることで、神経への圧迫を軽減できます。
一方で、手術が必要となるケースもあります。椎間板ヘルニアや脊椎の変形が原因で神経が圧迫されている場合には、手術で神経の圧迫などを取り除く治療を行います。
肋間神経痛になりやすい人・予防の方法
肋間神経痛になりやすい人には、いくつかの共通点があります。
まず、姿勢が悪い人や長時間同じ姿勢を保つことが多い人は、肋間神経痛のリスクが高くなります。特にデスクワークが多い人や長時間運転をする人は注意が必要です。また、筋力が低下している人や運動不足の人もリスクが高いとされています。
予防のためには、日常生活において正しい姿勢を保ち、長時間同じ姿勢を続けないようにしましょう。
肋間神経痛では特に背筋や腹筋の筋力を鍛えることが推奨されているため、定期的にストレッチやウォーキング、水泳、ヨガなどの軽い運動を行うことも大切です。
また、体を温めると血流が良くなり、硬くなった筋肉がほぐれるため、少し熱めのお湯につかって身体を温めることを心がけましょう。
筋肉の緊張は、ストレスからも起こります。気分転換を図るための適度な休息と、十分な睡眠を確保して、日ごろからストレス管理を行うことも大切です。
さらに、過体重や肥満は脊椎に負担をかけ神経の圧迫を引き起こす可能性があるため、バランスの取れた食事と定期的な運動を心がけ、健康的な体重を維持することが推奨されます。
既往歴や家族歴に神経疾患がある場合は、定期的な健康診断を受けましょう。初期症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診することが大切です。
心臓疾患
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脊椎変形
神経疾患
参考文献
慢性疼痛治療ガイドライン
慢性疼痛対策|厚生労働省
特発性肋間神経痛|一般社団法人日本ペインクリニック学会
配信: Medical DOC
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