「急性硬膜下血腫」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

「急性硬膜下血腫」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

急性硬膜下血腫の前兆や初期症状について

急性硬膜下血腫は突然起こる病気なので前兆はありません。

初期症状では意識障害が起こることもありますが、意識障害の度合いは軽度の場合や昏睡状態など人によって違います。

脳に損傷がないと受傷直後は意識障害がなく会話もできる状態の場合ありますが、時間が経ってから意識障害がでることもあるので注意が必要です。

急性硬膜下血腫の主な症状は以下のものがあります。

意識障害

激しい頭痛

嘔吐

けいれん発作

めまい

耳鳴り

片麻痺

言語障害

感覚障害

運動障害

頭部外傷があり、上記の症状が頻繁にみられる場合は急性硬膜下血腫の可能性が高いです。

急性硬膜下血腫は、早期発見・早期治療で重篤な後遺症や死亡のリスクを軽減できます。

症状があった場合には、脳神経外科を受診しましょう。

急性硬膜下血腫の検査・診断

急性硬膜下血腫の検査ではCTスキャンによる診断が一般的です。CTスキャンは脳の断面を画像にして視覚化できるため血液が貯まっている層が硬膜下と判断できれば、急性硬膜下血腫と診断できます。

血腫がある場合、CT画像では硬膜下腔に三日月形の白い影として写しだされます。血腫が短時間で形成されるのが急性硬膜下血腫の特徴です。また、必要に応じてMRI検査を追加しますが、CTスキャンは短時間で検査結果の確認が可能なため優先して実施されます。画像診断に加え神経学的評価や血液検査なども行います。

神経学的評価とは、意識レベル・運動機能・神経系などの確認です。血液検査では、血液中の凝固因子や炎症などを調べます。血腫が脳を強く圧迫していることがみられる場合は、緊急に血腫を除去する必要があります。

急性硬膜下血腫は、早期に診断を行い治療を開始して合併症のリスクを減らすことが重要です。

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