突発性難聴の治療
突発性難聴は原因がわかっていない病気のため、現在の医療では突発性難聴を治療する特効薬はありません。ですので治療の際には、それぞれの症状に合わせてさまざまな薬を使用します。
治療で主に使用する薬はステロイド剤で、なかでも経口ステロイド剤や副腎皮質ステロイド剤が多く使用されています。ほかにも血管拡張薬やビタミンB12など、いくつかの薬が有効です。
糖尿病など、基礎疾患を持つ方がステロイドを服用する場合、鼓膜の内側にステロイド剤を注入して内耳の血行を改善するステロイド鼓室内注入療法が有効です。こちらの検査は入院が必要になりますが、保険が適用されます。基礎疾患を持つ方や、従来のステロイド治療で完治できなかった場合には有効です。
症状を早めに知るためにも、病院へ行って治療を受けるようにしましょう。
突発性難聴になりやすい人・予防の方法
突発性難聴は、働き盛りの40代から60代の方が発症しやすい病気です。原因不明といわれている病気ですが、主にストレスを抱えていたりひどい過労を起こしたりしたときに起こりやすい病気とされています。また基礎疾患を抱えている方も発症する確率が高く、特に糖尿病や高血圧の病気を持つ方は特に注意が必要です。
日頃から仕事が忙しくて疲れやすい場合は、なるべく睡眠をとって休息をとったり、高いストレスを感じている人はなるべくストレスを溜めたりしないよう気をつけましょう。基礎疾患のある方は、血糖値や血圧を安定した状態にしておくことが大切です。
健康であれば発症する確率も低くなるので、普段から生活リズムを整えて、規則正しい生活を心がけましょう。
参考文献
突発性難聴について|厚生労働省e-ヘルスネット
突発性難聴|社会福祉法人恩賜財団済生会
突発性難聴回復期における純音聴力・耳音響放射・耳鳴りの関係
突発性難聴|順天堂大学医学部附属順天堂医院
当院における突発性難聴に対する鼓室内ステロイド投与の治療成績
突発性難聴におけるMRI所見
配信: Medical DOC
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