●気持ちを言葉にしてあげよう
親は大人の都合で、「これを準備して、何時に出て……」と頭の中で無意識にスケジュールを組み立てていますが、子どもの方は、急に「さあ着替えて」「出かけるよ」と言われて、それを受け入れられずに「イヤイヤ」となってしまうことがあります。親としては「忙しいのに、外遊びに連れて行ってあげようと思ったのに」と、イラッとしますが、そこはグッと押さえて、子どもの気持ちに立ってみましょう。何がイヤなのでしょう?
子どもとしても「遊んでいる途中だった」「これは着たくない」など、何かしらの理由があるはずです。とは言っても、2歳前後のイヤイヤ期ではまだ自分の気持ちを説明することは難しいので、「なにがイヤなのかな?」と聞きながら、親が想像して「もっとこのおもちゃで、遊びたかったね」などと気持ちを言葉にしてあげましょう。気持ちをわかってもらえたというだけで、イヤイヤが収まる子もいます。
●子どもに選ばせる
自我が芽生えた証が「イヤイヤ期」。ですから、いろいろ工夫して、子どもが自分の意思で決められるように声掛けしてみましょう。
「さあ、靴はいて出かけるよ」と声をかけて、「イヤ」という場合は、「どっちの靴が良いかな?」と問いかけると、「こっち」と選んでくれることもあります。要は言われたから靴をはくのではなく、自分の意志で選んだ靴をはくということになるわけです。
また生活習慣に関わる絵本を学んであげるのも、おすすめです。絵本を見ながら、生活習慣について学べるようになることもあります。
文/高祖常子
NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、認定子育てアドバイザーほか。叩かない子育て講座、子ども虐待防止や、家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。3児の母。
NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、認定子育てアドバイザーほか。叩かない子育て講座、子ども虐待防止や、家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。3児の母。