こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。
今回は 「福祉用具の使い方のキホンのキ、手すり編」ということで、手すりの超基本的な使い方について書いてみたいと思います。
手すりの種類と使い方
福祉用具の手すりの種類は、おおまかに「置き型手すり」「突っ張り型手すり」「トイレ用手すり」の3種類。それぞれの特徴と使い方について簡単に説明してみますと・・・
●置き型手すり
置き型の手すりは、床板と手すり部分で構成された手すりのこと。玄関・ベッド脇・ソファ脇・廊下など、いろいろな場所に置いて使用します。
床板は重くどっしりしているので、手すりを持っても安定感があり使っていても安心です。
玄関に置くタイプは玄関上がり框段差に置いて、段差の上がり下りの補助として使います。
段差が高い場合は、踏み台をつけることで段差を2段にして一つの段差を低くして、上がり下りをより行いやすくすることも可能です。
●突っ張り型手すり
突っ張り型手すりは、その名の通り、天井と床を手すりを突っ張って使うタイプのことです。
天井の形状や梁の強度もありますが、色んな場所に取付可能です。さらに、突っ張り手すりは、いろいろなオプションを組み合わせることで、さらに応用的に使うことができます。
突っ張り手すりを2つ立てて、間に横手すりを取り付けたり(横手すりは跳ね上げ可能、引き戸に横手すりを渡す際などは、普段は跳ね上げて引き戸も通れるようにすることも可能)、段差にも対応した横手すりや、面で支える手すり・ちょっとしたグリップを取り付けたり、いろいろなオプションと組み合わせる方法も有効です。
デメリットとしては、天井と床でつっぱらせるので、部屋の空間の圧迫感がすさまじいです。
お部屋の要所要所で突っ張り手すりをいくつも取り付けした結果、お部屋がパルテノン神殿のような手すりだらけ状態になってしまったりしたことも・・・。
●トイレ手すり
トイレ手すりはトイレの立ち座りなどトイレ動作に有効な手すりです。
洋式便器に設置に締め込んで固定させたり、両脇の壁につっぱらせたりして固定します。便器の両側の手すりを使って便座の立ち座りや方向転換などを安全に行えたりします。
デメリットは、掃除の際、本体フレームがあることで、掃除がしづらくなったりすることですね。
手すりを利用するうえでの注意点
●移動・調整は福祉用具専門相談員に任せる
特に「置き型手すり」は、床板の重さで手すりを安定させています。
少し位置を変更したい、と思っても、簡単に動かせられられるものではありません。無理に手すりを動かそうとして持ち上げたりして、床板が足の甲に落ちてしまって怪我をしてしまうリスクもあります。
位置の調整や移動などは、福祉用具専門相談員に任せるようにしましょう!
●住宅改修という方法もある
手軽に導入できて、非常に便利な福祉用具の手すりですが、レンタルとして使い続けるよりも、住宅改修工事でまかなったほうがオトクな場合もあります。
介護保険の住宅改修工事で手すり取り付けする場合の費用と、介護保険の手すりレンタルの場合の費用を比べてみて、どちらがいいか確認していく必要がありますね。
レンタルのメリットとしては、身体の状況に合わせて、必要なときに最適な手すりを必要なタイミングだけ使える、という点です。
住宅改修工事の場合は、取り付けしてしまうとあとは付けっぱなし。身体の状態がその手すりを使えない状況になっても、手すりはついたまま。必要に応じて必要なものを使っていく、変化への適応としてレンタルでいくべきか、工事での手すり取り付けで必要な場所を決めて導入していくべきか、よく見極めて導入していく必要がありそうです。
というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!
これからも、「介護の三ツ星コンシェルジュ」にて、福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので、どうぞよろしくお願い致します!!
ではでは
・私のブログ「福祉用具屋さんのブログ」(もしよかったら見てみて下さい!)
配信: 介護の三ツ星コンシェルジュ