閃輝暗点の前兆や初期症状について
閃輝暗点の前兆や初期症状
閃輝暗点の最も特徴的な初期症状は、視界の一部に現れる視覚的な異常です。
具体的には「キラキラした光やギザギザの光が見える」や「視界の中心から徐々に広がっていく光や模様」、「視野の一部が見えにくくなる」です。
症状は通常、視界の一部から始まり、徐々に広がってゆき、その持続時間は通常5〜60分程度であり、多くの場合、数十分程度で改善します。
視覚症状以外にも、チクチクした感じが片側の身体や顔面、舌に波及するような感覚症状が現れることがあります。
稀に、失語症状(言葉が出にくくなるなど)などの言語に関する症状が現れることもあります。
閃輝暗点は多くの場合、片頭痛の前兆として現れますが、必ずしも頭痛を伴うわけではありません。閃輝暗点の後に片頭痛が起こることが多いようですが、頭痛を伴わない閃輝暗点もあります(特に50歳以上の方に多い)。
閃輝暗点に加えて、側頭部の圧迫感や眼痛、悪心などの症状が現れることがあります。
個人差が大きく、また同じ人でも発作ごとに症状が異なる場合があります。
頻繁に発生する場合や、ほかの症状を伴う場合は、適切な医療機関での診察を受けることが重要です。
どの診療科目を受診すればよいか
脳神経内科(または神経内科)や眼科、脳神経外科の診療科がある病院やクリニックを受診して頂きます。
閃輝暗点の経過
発症は突然、視野の一部(多くは中心付近)にキラキラした点や光が現れます。
次に、ギザギザした光の波が視野内で拡がっていきます。
この光の波は、目を閉じていても見えます。持続時間は通常10〜20分程度で収まることが多いようです。
全体の持続時間は5〜60分程度とされています。
そしてギザギザした光の波は徐々に消失していきます。
頭痛の発生は多くの場合、閃輝暗点の症状が治まった後に片頭痛として起こります。
頭痛の程度は、軽い頭重感から吐き気・嘔吐を伴う強い痛みまでさまざまです。その持続時間は、通常1日程度で治まる傾向です。
頻度の変化があり、若い方の場合、年齢とともに発生頻度が減少することが多いようです。
注意点として、中年で閃輝暗点のみが現れ、片頭痛を伴わない場合は、稀に脳梗塞や一過性の脳血流障害、器質的病変が原因である可能性があります。
このような場合は、MRI検査や脳波検査を受けることが推奨されます。
閃輝暗点の症状は個人差が大きく、同じ人でも発作ごとに症状が異なる場合があります。
頻繁に発生する場合や、ほかの症状を伴う場合は、適切な医療機関での診察を受けることが重要です。
閃輝暗点の検査・診断
主に以下のような方法が用いられます。
1) 問診
患者さんの症状について詳細な描写を聞き取ります。閃輝暗点の特徴的な視覚症状(キラキラした光やギザギザの模様など)や、その持続時間、頭痛との関連性などを確認します。
2) 視野検査
閃輝暗点が起こっている際の視野の変化を評価するために行われることがあります。
3) MRI検査
特に中年以降で閃輝暗点のみが現れ、片頭痛を伴わない場合は、MRI検査が推奨されます。これは、稀に脳梗塞や一過性の脳血流障害、器質的病変が原因である可能性を排除するためです。
4) 脳波検査
てんかんの症状として閃輝暗点が起こることもあるため、脳波検査が行われることがあります。
5) 眼科検査
閃輝暗点の症状がほかの眼疾患によるものではないことを確認するために、眼科での検査が行われることもあります。
6) 神経学的検査
閃輝暗点がほかの神経学的症状と関連していないかを確認するために、基本的な神経学的検査を行うことがあります。
閃輝暗点の診断は主に症状の描写に基づいて行われますが、ほかの潜在的な原因を排除するために上記の検査が行われることがあります。特に、頻繁に症状が現れる場合や、ほかの症状を伴う場合は、適切な医療機関での詳細な診察と検査が重要です。
配信: Medical DOC