「排卵痛」が起こる前兆・初期症状を医師が解説 どんな人に起こりやすいのか

「排卵痛」が起こる前兆・初期症状を医師が解説 どんな人に起こりやすいのか

排卵痛の前兆や初期症状について

排卵痛の症状は個人差が大きいですが、一般的には以下のような特徴があります。

痛みの性質

鈍痛からシャープな痛みまでいろいろ

痛みの部位

下腹部の左右どちらか、排卵する卵巣がある方が痛む

痛みの持続時間

数分から1〜2日程度続くこともある

タイミング

通常、次の月経開始の約2週間前に起こる

その他の関連症状として、少量の性器出血や分泌物の増加、乳房の張りなどが見られることもあります。

これらの症状が現れたら婦人科もしくは産婦人科を受診しましょう。

排卵痛の検査・診断

女性の下腹部痛は原因疾患が多く、産婦人科疾患だけでなく消化器系、泌尿器系、血管系疾患などの可能性もあります。

婦人科系疾患に限っても、妊娠性(流産・早産や異所性妊娠など)、機能性(月経困難症、月経前症候群、排卵痛、卵巣出血など)、器質性(卵管炎や子宮内膜炎などの骨盤内炎症性疾患、卵巣嚢胞の茎捻転や破裂、子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症などの良性疾患、卵巣がんや子宮がんなどの悪性疾患)など多くの可能性があります。

そのため、下腹部痛がある女性は婦人科もしくは産婦人科を受診して、正確な情報をもとに慎重に判断する必要があります。
診断は主に以下の方法で行います。

症状の記録

数ヶ月にわたって痛みのパターンを記録し、月経周期との関連を確認する

身体診察

腹部の触診や内診を行い、ほかの疾患の可能性を検討する

超音波検査

卵巣や卵胞の状態を確認し、排卵のタイミングを特定する

血液検査

ホルモン値を測定し、排卵時期を推定する

これらの検査により、痛みが実際に排卵に関連しているかどうかを判断します。
したがって、一度の受診だけで排卵痛と決めることは非常に難しいのが実情です。

関連記事: