「肺がん発覚のきっかけとなる自覚症状」はご存知ですか?【医師監修】

「肺がん発覚のきっかけとなる自覚症状」はご存知ですか?【医師監修】

肺がんにかかっている患者さんの数は多く、がんのなかでは3位の罹患数となっています。

肺がんは自覚症状のないまま進行するがんだといいますが、治療中の患者さんはどのようなきっかけで肺がんが発覚したのでしょうか。

今回の記事では肺がんが発覚するきっかけを中心に、肺がんの症状・検査方法・早期発見と予防のポイントを解説します。

自分の症状に不安を感じている患者さん、肺がんの発症リスクの高い患者さんに役立つ内容です。

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監修医師:
山下 正勝(医師)

国立大学法人鹿児島大学歯学部卒業 / 神戸大学歯科口腔外科勤務 / 某一般歯科7年勤務 / 国立大学法人山口大学医学部医学科卒業 / 名古屋徳洲会総合病院呼吸器外科勤務 / 専門は呼吸器外科、栄養サポートチーム担当NST医師

保有免許・資格
歯科医師
日本外科学会外科専門医
緩和ケア研修修了
JATEC(外傷初期診療ガイドライン)コース修了
NST医師・歯科医師教育セミナー修了
嚥下機能評価研修修了

肺がんとは

肺がんとは肺の組織ががん化した状態です。がん化する肺の組織には、空気の通り道である気管支や、空気を取り入れる小さな袋状の組織である肺胞があります。
肺がんの種類は、腺がん・扁平(へんぺい)上皮がん・大細胞がん・小細胞がんの4種類に分けられます。それぞれ性質・進行の速さなどが異なり、特に小細胞肺がんは治療方法も大きく異なることを知っておきましょう。
また肺がんはがんのなかでも罹患数・死亡数が多い病気です。肺がんが進行する前に早期発見して、治療を開始するのが理想です。

肺がん発覚のきっかけと症状

肺がん発覚のきっかけや、肺がんに現れる症状を知って早期発見のヒントにしましょう。特に以下に該当する人は、肺がんのリスクが高まっているため注意が必要です。

喫煙習慣がある

慢性閉塞性肺疾患である

職業的曝露(ばくろ)を受けたことがある

過去に肺がんなった

家族に肺がんになった人がいる

職業的曝露とは特定の職業の患者さんが、がんの原因となる化学物質に日常的に接触することです。肺がんになる職業的曝露をもたらす化学物質には、アスベスト・ラドン・ヒ素・クロロメチルエーテルなどがあります。

健康診断・がん検診

定期的な健康診断には以下のようなメリットがあります。

がんを含む生活習慣病の早期発見

生活習慣改善のきっかけ

健康への関心の高まり

特に肺がんは患者さん自身で発見するのは難しい疾患です。40歳を迎えたら、1年に一度の定期検診をおすすめします。
肺がんのがん検診の内容は、問診と胸部X線検査です。喫煙習慣が長い・喫煙本数が多い患者さんには痰の検査、喀痰細胞診(かくたんさいぼうしん)も追加されます。

ほかの疾患の検査・経過観察

肺がんは初期では自覚症状が出ません。そのためほかの疾患の検査で、偶然見つかることもあります。また肺がん治療後の経過観察で再発が見つかるケースもあります。
肺がんのなかでも非小細胞がんのステージI、またはIIで最初の手術を受けた患者さんの手術後5年間の再発率は36%です。

長引く咳・発熱などの自覚症状

肺がんは初期症状がないケースが多く、進行してから以下のような症状が現れます。

血痰(痰に血が混じる)

胸の痛み

動いたときの息苦しさ

動悸

発熱など

いずれも呼吸器系の病気と共通する症状です。さらに肺がんは無症状で進行するケースもあり、症状のみで肺がんを見極めることは困難です。
原因不明の咳・痰が2週間以上続き、発熱が5日以上続く場合は医師に相談してください。

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