南海トラフ地震への備え
南海トラフ地震はいつ発生してもおかしくありません。南海トラフ地震臨時情報が発表されている・いないに関わらず、下記のような備えをしておくことが大切です。
水と食料を備蓄する
1週間分を目安として、水と食料を備蓄しておきましょう。水は調理用も含めると、大人1人あたり1日3リットル程度必要です。食料の備蓄は、全部を災害用の非常食にする必要はありません。いつも食べている食品のうち、常温で日持ちのするものを多めに買い置きして、災害用の備蓄としながら普段使いしていくローリングストックを実践しましょう。
家具の転倒・横滑りを防止する
背の高いタンスや本棚などの家具には、L字金具などを用いて転倒防止対策をしておきましょう。突っ張り棒など、壁を傷つけないタイプの固定器具もあります。また、マンションの高層階では揺れが強くなり、家具の横滑りが発生することがあります。キャスター付きの家具にはストッパーをかけ、テーブル・イスなどの背の低い家具にも、滑り止めをつけましょう。
ハザードマップを確認する
地震発生時の津波、土砂災害、液状化などの危険度を、自治体が作成しているハザードマップで確認しておきましょう。
避難場所と避難経路を確認する
家の近くにある避難場所と、具体的な避難経路を確認しておきましょう。
家族と安否確認の方法を話し合う
大地震発生時には、電話やインターネットがつながりにくくなる恐れがあります。災害用伝言板など、家族の安否を確認する方法について話し合っておきましょう。
防災グッズを用意する
停電や断水に備えて、携帯ラジオ、モバイルバッテリー、懐中電灯、簡易トイレ、カセットコンロなどを用意しておきましょう。
非常持ち出し袋を用意する
地震発生時に速やかな避難ができるよう、非常持ち出し袋を用意しておきましょう。中身は下記を参考に、無理なく持ち出せる大きさ重さの荷物にまとめてください。
・身分証、保険証のコピー
・通帳、保険証書のコピー、または口座番号などのメモ
・現金
・水
・食品
・救急用品(常備薬も)
・軍手
・洗面用具
・着替え
・タオル
・レインウェア
・ビニール袋
・ラップ
・ウェットティッシュ
・懐中電灯(LEDライト)
・携帯ラジオ
・モバイルバッテリー
・防犯ブザー
・ブランケット
このほかにも、冬はカイロなどの防寒アイテム、夏はうちわや冷却シートなどの暑さ対策グッズがあると役立ちます。また、乳幼児がいる場合にはミルクや紙おむつ、女性では生理用品、高齢者では大人用紙パンツなども必要になるかもしれません。
まとめ
南海トラフ地震臨時情報は、私たちが地震に備えられるように、大規模地震の可能性が通常よりも高まっていることを知らせてくれる情報です。
南海トラフ地震はこれまで約100~150年間隔で発生しています。前回の南海トラフ地震から80年が経過した今、いつ発生してもおかしくありません。また、日本の広い範囲に影響を及ぼす大規模地震となるかもしれません。普段から家の中の安全対策などを確認し、適切な量の水と食料を備蓄して、地震に備えましょう。
<執筆者プロフィル>
山見美穂子
フリーライター
岩手県釜石市生まれ。幼いころ両親から聞いた「津波てんでんこ」の場所は、高台の神社でした。
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配信: 防災ニッポン
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