「変形性関節症」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

「変形性関節症」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

変形性関節症の前兆や初期症状について

変形性関節症の初期は、関節のこわばりや軽い痛みがあらわれることが多いです。

朝起きたときや長時間座っていた後に、関節がスムーズに動かない、あるいは動かすときに違和感を感じることがあります。しかし、しばらく体を動かしていると緩和されることが多いのが特徴です。

変形性関節症が進行すると、関節を動かす際に「ギシギシ」とした音が聞こえたり、関節に腫れや軽い炎症が見られたりするようになります。

膝や股関節の変形性関節症であれば、階段の上り下りや長時間の歩行で痛みが増すようになり、日常生活に支障をきたすことが増えてきます。

初期の変形性関節症では、痛みは時々感じる程度で、激しい痛みを伴うことは少ないため、症状が進行しても「少しの疲れ」や「年齢のせい」と捉えがちです。

しかし、放置すると関節の変形が進み、治療が難しくなることもあるため、少しでも異変がある場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。

変形性関節症の検査・診断

どのような場面で症状が出るのか、腫れの有無などを問診・視診で確認します。その後、関節の可動域や圧痛、動かしたときの引っかかり感も確認します。

症状のある関節の状態を確認した後は、診断を確定させるために画像検査を行います。一般的にはX線検査が最もよく用いられ、関節の隙間が狭くなっているかどうか、骨の変形や骨棘(骨の突出物)がないかを確認します。

ただし、X線検査では、関節の詳しい状態(膝関節であれば半月版など)を確認するのは難しいため、より詳しく軟骨や周囲の組織の状態を確かめるために、MRIや超音波検査を行うことも多いです。

MRIは発症後の検査だけでなく、発症リスクを予測するのにも役立ちます。たとえば、半月板に異常が起こると軟骨が擦り減りやすいと言われているため、発症前に半月板の状態を確認することで、早めに変形性関節症の予防を始めることができるわけです。

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