「無気肺」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

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無気肺の治療

発生する原因と重症度に応じて無気肺の治療は異なります。

気道の閉塞が原因の場合は、痰や異物を取り除くために吸引や気管支鏡を用いた処置が行われます。これらの処置により、気道が開通して、肺が正常に機能するようになります。

気胸(肺が破れる)や胸水(胸の内部の空間に液体が溜まる)など外的な圧迫が原因である場合は、胸腔ドレナージや外科的な処置が必要です。これらの処置は、肺の圧迫を解消し、肺が正常に膨らむのを助けます。

症状が軽度の場合は、深呼吸や呼吸リハビリテーションが推奨され、肺の再膨張(しぼんだ肺が膨らむようにする)を促します。また、早期の歩行や体位変換も有効です。

重度の無気肺では、酸素療法や持続的陽圧呼吸(CPAP)、気管挿管による人工呼吸器管理などの呼吸補助が必要になる場合があります。

これにより酸素供給を確保し、呼吸の効率を改善します。

無気肺になりやすい人・予防の方法

無気肺になりやすい人として、次の特徴が挙げられます。

高齢者

喫煙歴がある人

慢性呼吸器疾患を持つ人

長期間の臥床が必要な人

全身麻酔の手術を受けた人

無気肺の予防方法としては、深呼吸や呼吸訓練を定期的に行い、肺をしっかり膨らませることが重要です。手術後や長期間の安静が必要な場合は早めに体を動かし、呼吸を促すことが推奨されます。

また、痰の排出を促進するための水分補給や吸引のサポートも有効です。これらの対策を講じることで、無気肺のリスクを低減させられます。

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参考文献

無気肺|日本救急医学会

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