「黄斑円孔」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

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黄斑円孔の治療

黄斑円孔の治療には、外科的手術が適応されます。

黄斑円孔に対する手術では「硝子体手術」が行われ、多くの場合白内障の手術も同時に行われます。
硝子体手術は局所麻酔をした後に、白目の部分から細長い器具を挿入して黄斑部を引っ張る硝子体を取り除く手術です。硝子体を取り除いた後は、眼球の中の水分を医療用のガスと入れ替えます。

眼球にガスを注入するため、術後はうつ伏せ姿勢などを取って目を刺激しないように注意が必要です。黄斑部の穴が閉じれば徐々に視力が回復していきますが、完全に回復することはありません。

外傷性黄斑円孔や近視性黄斑円孔、黄斑円孔を発症してから時間が経過している場合、黄斑部に空いた穴が大きい場合には、手術を行なっても視力の回復が困難なケースがあります。

黄斑円孔になりやすい人・予防の方法

近視がある人は黄斑円孔になりやすくなります。近視の発症や進行を予防することが、黄斑円孔の予防にもつながります。

近視の予防

近視は近くのものを見る作業が多い人や、屋外での活動が少ない人に多く認められます。近視を予防するには、屋外での活動量を増やし、近くの物を見過ぎないようにすることが重要です。
近視を予防するためには、晴れた日に散歩をするなど、無理のない範囲で屋外での活動量を増やすと良いでしょう。

近くの物を見る機会は日常の中に多くありますが、完全になくすことは困難です。近視の予防には、書き物や読書などをする際に、30cm以上離れて作業をすることが効果的といわれています。30分に1度は目を休めることも有効です。作業をする時は部屋の照明を十分に明るく保つよう心がけましょう。

近視がある場合

近くの物を見過ぎたり屋外活動が少なかったりするとさらに近視が進行する恐れがあります。
近視の進行予防には屋外活動を行うことが重要で、1日2時間以上の屋外活動により進行が抑えられることが分かっています。近視がある場合も、無理のない範囲で屋外での活動量を増やしてみましょう。

近視の進行そのものを抑える治療として、国内で承認されているものはありません(2024年9月現在)。しかし、近年さまざまな治療法が研究されており、今後の発展が期待されています。

関連する病気近視白内障

参考文献

公益財団法人日本眼科学会「黄斑円孔」

公益社団法人日本眼科医会「飛蚊症と網膜剥離なぜ?どうするの」

公益財団法人日本眼科学会「加齢黄斑変性」

公益財団法人日本眼科学会「硝子体手術」

公益社団法人日本眼科医会「白内障と手術」

一般社団法人日本予防医学協会「眼底検査」

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