「温熱蕁麻疹」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

「温熱蕁麻疹」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

温熱蕁麻疹の前兆や初期症状について

温熱蕁麻疹では、原因となる温熱刺激を受けてから数時間以内に皮膚に膨隆疹や痒みを認めます。

皮膚に認められる膨隆疹は、1〜2mm程度の小さなものから手足全体に広がるものまでさまざまです。なかには、一つひとつの膨隆疹がくっついて体の表面を覆うものがあったり、形状も線状や円形、楕円形、地図状、花びら状など多彩な種類があります。

蕁麻疹の症状は数時間以内で自然に消失するため、症状が長期間持続する場合は他の疾患を疑う必要があります。

温熱蕁麻疹の検査・診断

温熱蕁麻疹が疑われる場合は、原因や病型を特定するための検査が行われます。

まずは問診が行われ、どのような状況で蕁麻疹が誘発されるか、症状が繰り返し出現するかなどを確認します。膨隆疹や痒みが数時間から1日以内に消失する場合は蕁麻疹の可能性を考慮し、皮膚に温熱刺激を加えて症状が出現するかを確認する「温熱負荷試験」が行われます。

温熱負荷試験では、45℃のお湯を入れた試験管を5分間腕に接触させ、10分後に症状の有無を確認します。
問診や温熱負荷試験の結果、温熱刺激によって症状を認める場合には、温熱蕁麻疹と診断されます。

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