「超音波検査でゼリー」を塗るのはどうして?かゆみが出た場合の対処法も医師が解説!

「超音波検査でゼリー」を塗るのはどうして?かゆみが出た場合の対処法も医師が解説!

「超音波検査」で発見できる病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「超音波検査」に関する病気を紹介します。
どのような病気や症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

胆石症

胆嚢や胆管など、胆道の中でうっ滞した胆汁が固まって結石が形成された状態です。痛みや発熱などの症状が起こることがありますが、無症状で発見されることもあります。
経過観察、薬物で胆石を溶かす温存療法、胆のう摘出術といった治療法があります。重症度は人によって異なりますので、医師の指示に従いましょう。
無症状の場合は健康診断などで経過観察を行います。痛みなどの症状があれば炎症を起こしている可能性もあるため、早めに消化器内科を受診してください。

尿路結石

腎臓、尿管、膀胱などの尿路に、尿成分の一部が結晶化して結石が形成された状態です。尿の停滞や尿路感染症、食生活などの生活習慣や肥満、内分泌疾患が原因と言われています。
自然に尿中に排出されることもありますが、排出しない場合は内服や手術による治療が行われる場合があります。痛みや血尿がなく無症状の場合には経過観察となることもあります。血尿や痛みといった症状がある場合はすぐに泌尿器科を受診しましょう。

虫垂炎

虫垂炎とは、虫垂に何らかの原因で炎症が起こった状態です。「盲腸炎」とも呼ばれます。右下腹部に存在していますが、なぜ炎症が起こるのかはっきりした原因はわかっていません。さまざまな原因が考えられますが、糞石などの異物によって虫垂が閉塞し、そこに細菌感染が起こって炎症が起きることが多いとされています。
みぞおちの痛みや吐気、微熱、右下腹部の痛み、と症状が現れ、重症になると虫垂の壁に穴が開いて腹膜炎を起こす可能性があります。
抗生剤で炎症を抑える保存的治療、虫垂を切除する手術療法のどちらかで治療を行いますが、保存的療法を行っても再発することがあります。
右下腹部の痛みが続く場合は、早めに消化器内科を受診しましょう。

子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮を構成している平滑筋と呼ばれる筋肉組織から成る良性腫瘍です。幅広い年齢層で発症し、発生する部位や大きさによって症状が異なります。過多月経、貧血、月経痛、頻尿、便秘、腰痛などの症状が見られ、不妊や流産、早産の原因になる可能性もあります。一方で、症状がなく偶然発見されることもあります。
無症状の場合は経過観察のみで特に治療は必要ありませんが、生活に支障が出るほどの症状がある場合は薬物療法や手術療法が考慮されます。
もし、これらの症状があれば婦人科を受診し、医師の指示に従って経過観察や治療を行うようにしましょう。

がん・腫瘍

がんや腫瘍はさまざまな部位に発生します。中でも、超音波検査で発見される代表的ながんには甲状腺がん、乳がん、すい臓がん、肝臓がん、腎臓がん、前立腺がんなどが挙げられます。
発症の原因は部位によってさまざまなものがあります。しかし、がんについて共通する一般的なリスクとしては、喫煙、飲酒、肥満、感染、化学物質などが挙げられます。
体調に異変を感じる、もしくは健康診断や人間ドックの結果で精密検査を勧められた場合は早めにそれぞれの臓器に対応する医療機関を受診しましょう。
精密検査を行い、必要と判断された場合は適切な治療が行われます。部位や進行度によって手術療法、薬物療法、放射線療法などが検討されるでしょう。

「超音波検査のゼリー」についてよくある質問

ここまで超音波検査のゼリーについて紹介しました。ここでは「超音波検査のゼリー」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

超音波検査で体にゼリーを塗るのは何のためですか?

木村 香菜 医師

超音波が良く伝わるようにし、プローブを動かしやすくしてスムーズな検査を行うためです。

エコー検査のときに体に塗られるゼリーは何でできていますか?

木村 香菜 医師

メーカーによる違いもありますが、主に水、グリセリン、カーボンポール樹脂、pH調節剤、中和剤、防腐剤などです。銀系抗菌剤や浸透型コラーゲンを含んだものもあります。

超音波検査のゼリーを上手く拭き取る方法を教えてください。

木村 香菜 医師

かき集めてからぬぐい取ると、あちこちにゼリーが広がりにくく綺麗に拭き取れます。
検査の担当者がある程度拭き取る場合もあります。

超音波検査のゼリーが洋服に付着してしまったのですが、洗濯すればいいのでしょうか?

木村 香菜 医師

有害な成分は含まれていないため、普段通りに洗濯して問題ありません。

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