巨人症の前兆や初期症状について
巨人症では通常の発育速度と比較して著しい成長の増加を認め、高身長を呈します。GH産生腺腫が周囲の組織に圧迫されている場合は、頭痛や視野障害を認めるケースもあります。
巨人症は、先端巨大症と比較して高身長以外の症状は出現しにくいことが特徴です。
巨人症の検査・診断
巨人症の検査では、血液検査や視力・視野検査、X線検査、MRI検査、CT検査などが行われます。
検査の結果、以下の診断基準に該当する場合には巨人症と診断されます。
巨人症の診断基準
主症状
・顕著な身長の増加
発育期は著しい身長の増加を認め、最終的に女性では175cm以上、男性では185cm以上の身長を認める場合
検査結果
・血液検査で成長ホルモンと血中IGF-1(ソマトメジンC)の高値を認める場合
・CT検査やMRI検査で下垂体腺腫が認められる場合
など
主症状以外の症状(副症状)
・頭痛
・過剰な発汗
・視力障害、視野障害
・血糖値の異常
・睡眠時無呼吸症候群
・高血圧
・歯並びの異常(不正咬合)
・手根管症候群、変形性関節症
・手足や頭蓋骨の異常
・月経異常
など
条件
「脳性巨人症」など他の疾患による高身長ではない場合
出典:一般社団法人日本内分泌学会「間脳下垂体機能障害の診断と治療の手引き(平成30年度改訂)」
配信: Medical DOC