光線過敏症の治療
光線過敏症の治療は、遮光により日光への照射を避けること、原因となっている薬剤がある場合はその薬剤を中止・変更を行うことが基本となります。皮膚症状に対する対症療法として、ステロイド剤外用薬や抗ヒスタミン薬、抗アレルギー剤などを使用した薬物療法を行います。症状がひどい場合は、必要に応じてステロイド剤の内服による治療を行うこともあります。
光線過敏症になりやすい人・予防の方法
光線過敏症が起こる可能性のある薬剤を使用している方は、光線過敏症が引き起こされるリスクがあるため注意が必要です。特に、ケトプロフェンを含有する外用薬は、医療用・一般用ともに消炎鎮痛剤として広く使用されている薬剤ですが、2週間〜4週間後に症状が出現することがあります。
光線過敏症の予防は、日光への曝露を避けることが重要です。天候に関わらず外出時には、長袖の衣類を着用したり、帽子や手袋、日傘、日焼け止めを使用することにより日光への曝露を極力避けましょう。窓ガラスから入ってくる光にも紫外線が含まれるため、室内にいる場合でも注意が必要です。湿布剤などの外用薬を使用している場合は、貼付や塗布した身体の部位をサポーターなどで覆い、日光が直接当たらないようにしましょう。
関連する病気
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参考文献
近畿大学医学部皮膚科 日本臨床免疫学会会誌(Vol.31 No.1) 光アレルギー
産業医科大学皮膚科学教室 光アレルギーの発症機序と対策
一般社団法人 徳島県薬剤師会 お薬と光線過敏症
厚生労働省 厚生労働科学研究成果データベース 皮膚臨床 55(12):1528~1535, 2013 – 光線過敏症検査
厚生労働省 ケトプロフェン外用剤による光線 過敏症に係る安全対策について
新しい皮膚科学 第 2版 月刊薬事 Vol.56 No.14
配信: Medical DOC