コケイン症候群の前兆や初期症状について
コケイン症候群の初期症状は乳幼児期に現われ始めます。
特徴的な症状は紫外線に対する過敏反応で、日光に当たると通常よりも強い皮膚の赤みが数日間持続します。
1歳を過ぎた頃には運動発達の遅れが顕著になり、はいはいやつかまり立ちなどの獲得が同年齢の子どもと比べて遅くなります。
身体的特徴としては身長や体重、頭位が健常児よりも小さく、成長も緩やかであることが挙げられます。
3歳頃には成長がほぼ停止し、早老様の顔貌や、視力や聴力の低下、言語発達の遅れなどが見られることもあります。
コケイン症候群の検査・診断
コケイン症候群の検査では、主徴候と副兆候の確認と生検検査がおこなわれます。
臨床所見で主徴候が2つ以上当てはまり、生検検査で特有の異変が認められるとコケイン症候群と診断されます。
腎臓や肝臓、呼吸器などの機能低下が疑われる場合は、症状に対する検査もおこないます。
主徴候と副兆候の確認
コケイン症候群に特有の主徴候と副徴候を、問診や視診、聴覚検査、視覚検査、画像検査などで確かめます。
主徴候は著明な成長障害や精神運動発達遅延、早老様の顔貌、日光過敏症状の4つです。
副徴候は大脳基底核の石灰化、感音性難聴、網膜色素変性症の3つで、主徴候が4つ、副徴候が2つ以上当てはまる場合では、生検検査がなくても確定診断になる可能性があります。
生検検査
コケイン症候群の確定診断は、生検検査によっておこなわれます。
上腕内側部から皮膚を一部採取し、皮膚の線維芽細胞を培養してDNA修復試験をおこない、コケイン症候群のタイプについても調べます。
日本でコケイン症候群の確定診断ができる医療機関は、神戸大学と大阪医科大学の2施設に限られています。
配信: Medical DOC