監修医師:
大坂 貴史(医師)
京都府立医科大学卒業。京都府立医科大学大学院医学研究科修了。現在は綾部市立病院 内分泌・糖尿病内科部長、京都府立医科大学大学院医学研究科 内分泌・糖尿病・代謝内科学講座 客員講師を務める。医学博士。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会糖尿病専門医。
膠原病の概要
膠原病とは全身の皮膚や靭帯、腱、軟骨などに変性を起こす疾患の総称で、特定の病気を表すことばではありません。膠原病に含まれるものには、有名な関節リウマチや全身性エリテマトーデス (SLE) 、多発性筋炎/ 皮膚筋炎 (PM/ DM) 、強皮症などがあります (参考文献 1)。
膠原病は自分の免疫が自分の身体の組織を攻撃してしまう自己免疫疾患の側面が大きいと考えられており、これらに関連した「自己抗体」を検査で測定することも多いです。
治療では対症療法の他に、免疫機能を抑える薬剤を用いる治療があります。
膠原病の原因
膠原病は様々な疾患の総称であり、また各疾患では未解明な部分が多く、同じ名前の疾患でも原因が共通するとも限りません。
しかしながら総論的なことをいうと、膠原病は自分の免疫システムが自分の身体を攻撃してしまう「自己免疫疾患」の側面が大きいと考えられています (参考文献 1)。
私たちの免疫システムは、普段は身体の外から入って来る異物や身体の中で発生したがん細胞などの有害なものを排除するよう機能していて、自分の身体の正常な組織は攻撃しないようになっています。
しかしながら膠原病では、何らかの原因で免疫システムが自分の身体を攻撃するようになってしまい、その結果、皮膚や皮膚や靭帯、腱、軟骨などに炎症が起こってしまうと考えられています。
配信: Medical DOC