「関節リウマチ」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

「関節リウマチ」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

関節リウマチの前兆や初期症状について

症状の経過は個人差が多く一概には言えませんが、多くの方が訴える初期症状として関節の痛み・腫れ・朝のこわばりがあります (参考文献 1, 3)。症状が出る関節は左右対称で、特に手の指の第二関節 (PIP 関節) や手首が多いです (参考文献 1, 3)。どこの関節に症状があるかは診断上非常に重要ですので、受診する際はしっかりと担当のスタッフへ伝えましょう。
他の記事でも紹介しておりますが、関節の痛みを伝える際は次のポイントに注意して整理してみてください (参考文献 5) 。

「どこ」の関節が痛むのか

関節痛の原因によっては、症状が出やすい関節が知られている場合があります

「どのような」痛みか

長く続く鈍い痛みなのか、一瞬のズキっとした痛みなのか、言葉で表現してみてください

「どのくらい」痛むのか

よく医師が痛みの程度を聞く方法として「10を想像できる限りの痛みとして、1~10でどのくらいの痛みか」というものがあります

関節痛の「きっかけ」はありましたか?

足をひねってから、転んでからなど、関節痛を抱えるきっかけとなるようなことで思い当たることはありますか?

「何をするとき」に痛くなるのか、または楽になるのか

髪をとかすときに痛い、立ち上がるときに痛い、タオルを絞るときに痛いなど、痛くなるきっかけのようなものがあれば教えてください
お風呂に入ったら楽、座って休んだら楽になるなど、痛みを楽にするようなことがあれば、それも教えてください

痛みは「いつから」「良くなったり悪くなったり」していますか?

いつから関節痛があるのか、だんだんと痛くなってるのか、良くなったり悪くなったりなど症状に波があったのかを教えてください
「朝が一番きつい」など、一日の間でも波がある場合も教えてください

関節痛以外に「他の症状」はありますか?

発熱や皮疹、息苦しさなど、一見関節痛とは関係ないと思えるような症状でも、診断に結びつくことがあります

初めから「関節リウマチだ!」と自分で判断することは難しいと思います。まずは関節が痛ければ整形外科、発熱やその他の症状であれば内科に受診して問題ないと思います。そこで関節リウマチの診断がつけばそのまま治療が開始されることもありますし、さらに専門的な医療機関へ紹介されることもあります。

関節リウマチの検査・診断

関節リウマチが疑われる患者さんに対しては、問診や身体診察のほかに、血液検査や関節症状の程度を調べるための画像検査をしていき、それらの情報を総合的に勘案して関節リウマチか否かを診断します。
関節リウマチの血液検査ではリウマトイド因子や抗 CCP 抗体というマーカーを測定することが多いです (参考文献 1, 3) 。
画像検査ではエコーや 関節のX線検査 (レントゲン) 、MRI を用いた検査をします。関節リウマチで変化することの多い「滑膜」という組織の状態や、関節の破壊が進んでいないか、どの程度進んでいるのかをチェックします (参考文献 1, 3) 。

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