「自然気胸」の初期症状はご存知ですか? 原因・なりやすい人の特徴を併せて医師が解説

「自然気胸」の初期症状はご存知ですか? 原因・なりやすい人の特徴を併せて医師が解説

自然気胸の前兆や初期症状について

自然気胸の主な症状は片側に発生する突然の胸痛や呼吸困難などです。
胸痛は鋭い痛みがあり、深呼吸や咳で悪化します。
息切れや浅い呼吸が伴うこともあり、日常生活が困難になるほどの影響を与えることもあります。
軽度の場合、症状に気づかないことも多いですが、空気が皮膚に漏れ出すと皮下気腫を合併するケースもあります。

自然気胸の簡易的な自己チェックリストとして、以下の項目が挙げられています。

突然の鋭い胸痛を感じる
呼吸がしにくい、呼吸困難がある
息を深く吸うと痛みが増す
咳が続く、または咳をすると痛みを感じる
呼吸時に片側の胸が動かない感じがする
突然の息切れ、疲労感がある

重症な気胸である緊張性気胸になると、急激に肺が縮んで呼吸状態が悪化します。
緊張性気胸では胸腔内の圧力も著明に上昇するため、肺や心臓、大きな血管を圧迫して心機能にも影響を及ぼす可能性が高いです。
心臓が空気によって広がりにくくなると、血圧低下や頻脈、チアノーゼなども引き起こします。

自然気胸の検査・診断

自然気胸の診断には胸部X線検査が一般的です。
自然気胸が起きている場合、胸部X線では漏れた空気が胸部に溜まり、肺が虚脱している状態が確認できます。
必要に応じてCT検査が使用されることもあり、肺の虚脱範囲や原因となる嚢疱の状態をより詳細に評価します。
加えて身体診察で、肺音の減少や打診音の異常がないか確かめます。

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