「強迫性障害」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

「強迫性障害」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

監修医師:
大坂 貴史(医師)

京都府立医科大学卒業。京都府立医科大学大学院医学研究科修了。現在は綾部市立病院 内分泌・糖尿病内科部長、京都府立医科大学大学院医学研究科 内分泌・糖尿病・代謝内科学講座 客員講師を務める。医学博士。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会糖尿病専門医。

強迫症 (強迫性障害)の概要

強迫症とは、不快な考えやイメージ、衝動といった「強迫観念」が繰り返し沸き起こり、それらを打ち消すための「強迫行動」を繰り返してしまう病態です (参考文献 1, 2)。

そのほかの症状としては、自殺念慮や他の人を傷つけたらどうなるのだろうか?といった考えが頭から離れない「加害恐怖」、強迫観念や強迫行動を引き起こすような場所や状況から離れようとする回避行動等があります (参考文献 1, 2)。

また、自身の強迫観念や強迫行動を「やりすぎだ」「ばかげている」と感じながらも辞められないことが特徴の一つです(参考文献 1, 2) 。

強迫症 (強迫性障害)の原因

遺伝的要因、神経学的要因、精神的要因、感染、ホルモン、ストレスが関係するという報告があります(参考文献 1) 。

双子や家族の研究によって、強迫症には遺伝的要因がある事が示唆されています。

ドーパミンが重要な役割を果たす、脳の皮質-線条体-視床-皮質回路 (CSTC 回路) の異状や、そのほか神経伝達物質に関連する異状が関連するのではないかという研究があります。

詳しくは後述しますが、特定の精神的特性が強迫症発症の素因になることが示唆されています。

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