強迫症 (強迫性障害)の治療
認知行動療法という治療と薬物療法に分かれます (参考文献 1, 3, 4)
認知行動療法
認知行動療法には、曝露法と反応妨害法があります。
【曝露法】
苦手と感じる状況にあえて自分をさらすこと
■曝露法の例
心配でも公園のベンチなどに座ってみる
窓を閉めたか不安でも、家の外に出てみる
途中で書き損じると初めから書き直したくなるけれども、あえて手紙を書いてみる
【反応妨害法】
不安を感じるときにやっていた脅迫行動をしないように努めること
■反応妨害法の例
公園のベンチに座ったあと、鳥の糞など特別汚いものをさわったのでなければ手を洗いたくてもそのまま過ごす
家の外に出た後に、窓を閉めたか確認しに帰宅しない
書き損じても消しゴムや修正液などを用いて、そのまま手紙を完成させて提出してみる
薬物療法
認知行動療法と併用する形で、薬による治療もよく行われます。選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI) といった種類の薬が用いられることが多いです。
強迫症 (強迫性障害)になりやすい人・予防の方法
つぎのような精神的特性が強迫症発症の素因になることが示唆されています(参考文献 1)
責任感がつよい
脅威やリスクを大きく評価する
完璧主義
不確実性を好まないなど
強迫症は治療が可能な疾患であることを先ずは知ってもらい、早めにお近くの精神科や心療内科を受診してださい!
参考文献
American Psychiatric association. Diagnostic and statistical manual of mental disorders fifth edition text revision DSM-5-TR. 2022
e-ヘルスネット 強迫症/ 強迫性障害. 2021 (最終閲覧 2024.07.01)
厚生労働省科学研究成果データベース. 強迫症 (強迫症) の認知行動療法 (患者さんのための資料)
UpToDate. Management of obsessive-compulsive disorder in adults
配信: Medical DOC
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