「白癬菌」に感染するとどうなるかご存知ですか? 症状を併せて医師が解説

「白癬菌」に感染するとどうなるかご存知ですか? 症状を併せて医師が解説

白癬菌の前兆や初期症状について

足白癬の症状は患者さんによって様々で、痒みが出る方もいれば痒みは無い方、指の間の皮膚が割れてしまって痛い方、足の裏の皮膚が分厚くなってしまう方、小さな水ぶくれのようなものができる方がいます (参考文献 1, 2)。
水虫は「痒い」というイメージが先行しがちで、「痒くないから水虫ではないだろう」と考えて病院に行かない方も多いですが、これは大きな誤解です。水虫で痒みが出る方は 10% それもほとんどが夏だけなので (参考文献 1)、痒みがないからといって水虫ではないとはいえないことに注意してください。
「痒くないから水虫ではないだろう」と考えて治療を開始しないままでいると、その間に家族や周りの人に白癬菌をばらまくことになってしまいます。

股間や身体の他の部位に発症する白癬菌感染症では、割っかのような発疹が出て、その割っかが広がり、強い痒みを伴うことが多いです(参考文献 1, 2)。「銭」に似た形ということで「ぜにたむし」と呼ばれることが多いです。
髪の毛に感染する頭部白癬では、白癬菌が感染した部位の髪の毛が抜け落ちてしまい、残った毛根だけ斑点のようにのこる症状や、髪の毛が抜け落ちた領域に鱗屑 (ふけ) のようなものが多くみられるといった症状が一般的です (参考文献 3)。

お近くに皮膚科がある方は、まずはそちらを受診することをオススメします。

白癬菌の検査・診断

白癬菌感染症が疑われる箇所の皮膚をピンセットやハサミ、メスなどを用いて少し採取して、スライドガラスのうえで水酸化カリウムをかけて顕微鏡で観察し、白癬菌がいるかどうか確かめます(参考文献 1)。

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