内閣府が立ち上げた「おとう飯」に疑問の声多数

第949回 今日のこれ注目!ママテナピックアップ
昨今、イクメンという言葉が話題になり、「パパも積極的に育児や家事に取り組もう」と言われることが多いですよね。今月12日には、内閣府男女共同参画局の「おとう飯 始めようキャンペーン」も発表になりました。しかし、このキャンペーンが予期せぬことで話題になっているのです。

内閣府が立ち上げた「おとう飯」ってなに?

そもそも”おとう飯”とはなんなのか?

「おとう飯(はん)始めようキャンペーン」は、欧米諸国よりも夫の家事・育児関連時間が短い日本の現状を変えるための活動のひとつ。男性の家事・育児などに対する知識不足の改善や、男女の料理に関する知識・スキルのギャップを埋めるきっかけづくりとなるイベントを実施する予定なのだとか。

たしかに、夫の料理に関する知識向上は大切なことかもしれません。しかし、本キャンペーンを実施するにあたって掲げたキャッチコピーに、疑問を抱く声が上がっています。

■キャッチコピー
“これまで料理なんかできないと思っていたあなた、立派な料理を作らなければいけないと思っていたあなた。いいんです。おとう飯ならいいんです! 簡単に、手間を掛けず、多少見た目が悪くても美味しければ、それがおとう飯。”

これを見たTwitterユーザーの反応は…

“おかあ飯は手間も時間もかけて手が込んでいてきれいでなければいけないと、それが内閣府のやるキャンペーンですか、へえ で、おかあ飯には見劣りのするおとう飯には笑顔でおいしいと言うわけですか、へえ”

といういうように、「おとう飯=手間を掛けず見栄えも悪い」なら、「おかあ飯=手間を掛け見栄えも良い」ものにしなければいけないともとれる内容だという意見。他にも、多くのTwitterユーザーからは、料理よりも時間を改善する必要があるとの声も。

“おとう飯はいいから早く帰して皿洗いでもお風呂でも分担させてよ。父親が帰って飯作ったら早くても8時になっちゃうでしょ。たまにしかできない不慣れな事より、毎日の生活で当たり前にできる役割を増やす事が大事だし、政府が出来るのはレシピ考案じゃなく労働基準法を守るよう取り締まる事だよ。”

ママたちが本当に求めているのは、「父親が料理をすること」ではなく、残業せずに早く帰宅できるような労働環境を整備して、「料理に限らず家事や育児により積極的に取り組めること」なのかもしれません。

おとう飯は料理に関する活動ですが、今後さらに子育て夫婦をサポートできるようなキャンペーンが立ち上がることを祈るばかりです。
(文・山手チカコ/考務店)

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内閣府男女共同参画局