弱視の前兆や初期症状について
弱視の症状として、主に以下が挙げられます。
テレビや本を見るときに極端に近づいて見る
目を細めたり顔を傾けたりして物を見る
遠くの物や近くの物がはっきりと見えていない
片目の視線が内側や外側に寄っている
目つきに左右差がある
両目の屈折異常がある場合は、両目ともに視力が発達していないため、物を見るときに極端に近づく様子がうかがえます。
不同視の場合は片目のみが見えにくいため、顔を傾けて視力がよい方の目で物を見る仕草が出やすいです。
斜視の場合は両目の目線が異なる方向を向いていたり、左右の目つきに差が出たりします。
このように原因により症状は異なりますが、弱視があっても明確な症状が現れないこともあるため、子どもの頃から定期的な眼科検診を受けることが重要です。
弱視の検査・診断
弱視の疑いがある場合は以下の検査を実施し、結果を総合的に判断して弱視の有無や原因を診断します。
視力検査
屈折検査
眼位検査・眼球運動検査
両眼視機能検査
症状の内容や自覚し始めた時期、家族に弱視の人がいるかどうかについても確認することがあります。
視力検査
視力検査は弱視の診断において基本的な検査です。
年齢や理解力に応じて、絵や図形、Cの形をしたランドルト環を用いて測定します。
片目ずつ視力を測定し、左右それぞれの視力や両目の視力の差を調べます。
屈折検査
近視や遠視、乱視などの屈折異常の有無について調べます。
屈折の程度を正確に調べるには目がピント調節をしていない状態にする必要があるため、調節麻痺剤を点眼し、一時的に目の調節機能をコントロールしてから検査をおこなう場合もあります。
眼位検査・眼球運動検査
斜視の有無を調べるため、眼位検査や眼球運動検査をおこないます。
眼位検査では両目の位置関係や視線について調べ、眼球運動検査では両目の眼球の動きを検査します。
両眼視機能検査
両眼視機能検査とは、両目で見た物の視覚情報を1つの像として結ぶ能力を見る検査です。
大型弱視鏡やチトマスステレオテストといった機械を用いることが多く、治療の効果を測定する際にも用いる検査方法です。
配信: Medical DOC